編集長コラム

細川 忠宏

そして、信じること

2010年01月24日

なかなか授からない、思うように妊娠できないとなったとき、最も悩ましいことの一つには、"出口の見えないトンネル"という言葉が象徴するように、"先の見えなさ"ということがあると思います。

とにかく、いつ、その時がくるのか、いや、本当に、その時がやってくるのかどうかさえ、誰にも分からない・・・。

どれほど、いろいろと努力し、頑張っていても、また、いくら、最高のレベルの治療を受けていようとも、依然として、"先の見えなさ"だけは、どうしようもありません。

つまり、やるべきこと、そして、やれることをやリ尽くしたとしても、最後の最後は、待たなければならないということでしょう。

ですから、不妊の辛さというのは、突き詰めると、待つ身の辛さと言えるのかもしれません。

であれば、悩みを軽減し、克服できるかどうかは、待てるかどうかだと思うのです。

そして、待てるかどうかは、信じることができるかどうか、ではないでしょうか。

何を信じるか。

まずは、自分。

ついつい、自分のカラダの働き具合を、ホルモン値がいいとか悪いとかで、評価してしまいがちですが、私たちのカラダは機械ではなく、生きている命です。

であれば、疑いをもって接するよりも、信じる心で接したほうが、張り切って、頑張ってくれるに違いありません。

そして、自分のカラダを信じる力の強さは、日頃から自分のカラダと、どう付き合っているのかで決まるのではないでしょうか。

たとえば、毎朝の30分のウォーキング、寝る前のストレッチや腹式呼吸、なんでもバランスよく食べるとかサプリメントを摂るというような、そんなちょっとした習慣を続けることで、自分のカラダを、より、信じれるようになると思います。

妊娠しやすいカラダづくりの最も価値の高い効能は、自分のカラダを信じることができるようになることだと、そう思っているくらいです。

そして、大きな自然のチカラ。

自然のチカラと言えばいいのか、創造主とか、神様と呼べばいいのか、宇宙とか、スーパーパワーととらえるのがいいのか、よくわかりませんが・・・。

「人間万事塞翁が馬」と言われるように、何が幸いで、何が災いするのか、私たちには、すぐには、わかりません。

"Everything will be allright"ということですね。