ロワ佐奈子のセルフコントロール講座 妊娠しやすいココロをつくる

ロワ 佐奈子

第24回 「今を生きる」実践編の前に

いかにひとが「今」に生きず、過去や未来にとらわれながら生きているかということを、前回菜津子さん(仮名)の例を用いながら、みなさんと考える機会を設けました。

今回予定していた「今を生きるため。実践編」の前にひとつ、今日はお詫びとお願いがあります。

今回のお話に出てきた菜津子さん、小さなお子さんをお持ちのお母さんでした。ここを読んでくださるみなさんは今現在、あかちゃん待ちという期間を過ごしていらっしゃるわけで、菜津子さんと娘さんの例は共感を呼びにくかったかも知れません。実際「親子のやりとりの事例を読むのはあまり気分の良いことではなかった」というご意見も頂戴しました。

実は、菜津子さんはDINKS(子どものいない共働き夫婦)という設定のストーリーを用いることも可能でした。でも、今回わざわざ親子のストーリーをみなさんに読んでいただいたのにはいくつかの理由があるのです。

まずひとつ。以前にもお話しした「怒りの性質」ですが、「高いところから低いところへ」つまり強い立場の人から弱い立場の人へと流れやすいこと、覚えていますか?会社では上司から部下へ、家庭では親から子へ。外(会社)でのイライラをつい家庭で弱い立場の人(子ども)にぶつけてしまう。それを最もよく現した例がこの親子のストーリーになります。

この例え話を読むのが辛かった、または共感できなかったという方に、まずはお詫びしたいと思います。実は、「親子のやりとりを例にあげることをよく思われない方がいらっしゃるかも」と推測しつつもこのストーリーを選びました。あ、でも意地悪で選んだわけではないのでそこは誤解なさいませんように!このストーリーを選んだ理由は、上記のとおり「もっとも怒りの性質を分かりやすく表した展開」であったこと、それからもうひとつ。

「近い将来お母さんになろうとしている」みなさんに、この親子のお話を知っておいていただきたかったからです。子どもを授かる=人生のゴール、そこでめでたしめでたし・・・ではないですよね。その先に待つ子育て中にストレスやイライラを感じることだってあるでしょう。その時にこの例え話を思い出してもらえたら、と思ったのです。「お母さんになっても使えるアンガーマネジメント。」ちょっと先走りすぎたかも知れませんが、そんな気持ちを込めてこのストーリーを選びました。

この度、掲載内容によって傷ついたり快く思われなかった方、ごめんなさい。そして、どうぞ今こそアンガーマネジメントを用いて、不快な気持ちはここに置いて(捨てて)行ってください。 これからも一生使えるアンガーマネジメントをみなさんにはお届けしてゆきたいと思っておりますので、どうか許していただけることを祈っています。この連載からご自分にとって有益な情報をこれからもココロのなかに貯めていっていただけると幸いです。

また先送りになってしまいましたが、次回「実践編」へと続きます。

MESSAGE CARD

地球規模で海を移動しながら生きるくじら。雄大なその姿を見ていると、自分の頭をぱんぱんにしていた悩みが急にしぼんでいくのを感じました。