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VOL.716 妊娠力とは「高める」というより「手入れ」するもの

2017年03月05日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.716 2017/3/5
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今週の内容__________________________________________________________

・更新情報
・編集長コラム:妊娠力は「高める」というより「手入れ」するもの
・今週のおすすめ本:専門医が答える不妊治療Q&A
・イベント&セミナー情報
・当社製品&サービス
・編集後記


更新情報____________________________________________________________

サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2017年3月5日 最新ニュース
くるみが精子の質の改善に寄与する可能性
http://www.akanbou.com/news/news.2017030501.html
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2017年3月4日 最新ニュース
アサイーと子宮内膜症の増殖抑制効果
http://www.akanbou.com/news/news.2017030401.html
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2017年2月28日 最新ニュース
夏時間への移行が体外受精後の流産リスクに及ぼす影響
http://www.akanbou.com/news/news.2017022801.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


編集長コラム Mar.2017______________________________________________

 妊娠力は「高める」というより「手入れ」するもの
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先月の編集長コラムでも話題にした、アメリカ生殖医学会の妊娠力についての学会見解、「Optimizing natural fertility:a committee opinion」ですが、この「Optimizing natural fertility」をどう訳せばいいのか、あれこれ考え、「本来備わっている妊娠力を最適化(最大化)する」としました。

直訳的に「最適化」としたものの、やっぱり、妊娠力を「高める」というニュアンスを込めたほうがいいかなと思い、「最大化」も付け加えました。

で、今になって、やっぱり、「最適化」だけでよかった、「最大化」はいらなかったと思うようになりました。

そもそも、内容をみてみると、「性交の回数を多くする」とか、「体重を適正な範囲で維持する」、「タバコは吸わない」、「お酒やカフェインの摂り過ぎに注意する」というもので、妊娠する力を高めるというよりも、どちらかと言えば、低下しないようにするというものです。

妊娠力を保ち、私たちに備わっている妊娠率を下げないようにしようというものです。

さらに、妊娠する力というのは「ある」もの、「備わっている」ものであり、誤解を恐れずに言えば、私たちの意思で、「強く」し、「高める」なんてことは、幻想に過ぎないのではないかと思ったわけです。

であれば、私たちにできるのは、悪くしないよう、損なわないように、「維持する」ということになります。

もしも、このことが正しければ、「妊娠しやすいカラダづくり」というタイトルは、極論すれば、「ないものねだり」的になるのかもしれません(私たちが言うのは無責任なのは承知のうえで)。
誤解のないようにお願いしたいのですが、「妊娠しやすいカラダづくり」とか、「妊活」なんて無駄だとか、意味がないと言っているわけではありません。

そうではなくて、私たちに備わった妊娠する力というか、妊娠確率は低くなることはあっても、高くなることはないということを理解しておくほうがよいのではということを言いたいのです。

実際に若いカップルが最適なタイミングで性交しても必ず妊娠するわけではない、すなわち、ヒトに固有の妊娠確率があることが科学的に確かめられています。

であれば、「妊娠しやすいカラダづくり」や「妊活」、そして、あらゆる不妊治療は、妊娠する力を高めるものではなくて、もしも、低下したり、なくなっているのであれば、回復させるものであり、機会を増やすことであるということになります。

ところが、妊娠力を高めようと頑張るとどうなるでしょうか。

結局、裏切られる可能性が高くなってしまい、不要な精神的ダメージやストレスになってしまうことだってあるかもしれません。

つまり、妊娠する力を高めようとすると、かえって、妊娠する力を低下させてしまいかねないということが言えるわけです。

このようなことが起こりやすいことを知っておくことが大切だと思います。

結局、「妊娠しやすいカラダづくり」や「妊活」というのは、「活性化」というよりも、「手入れ」に近いのかもしれません。

もちろん、「手入れ」しても、確実に妊娠、出産に至るとは限らないことに変わりありませんが、妊活とは「自分や自分のパートナーを大切にする」ということに尽きるのではないかと思うわけです。

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↓編集長コラムバックナンバー
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/

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今週のおすすめ本____________________________________________________

 専門医が答える不妊治療Q&A
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不妊治療に関する「よくある質問とその答え」を一冊にまとめられた本で、著者である専門医、すなわち、よくある質問への回答者は千葉市の高橋ウイメンズクリニック院長の高橋敬一先生です。
このQ&AのQuestionが、なぜ、「よくある」のか、それは、高橋ウイメンズクリニックのホームページ上の「不妊治療掲示板」での15年間の約5万件のやりとりから抽出された「よくある質問」だからです。

・妊娠しやすいカラダづくりBOOK GUIDE
http://www.akanbou.com/bookguide/isbn10-4344910648.html
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イベント&セミナー情報____________________________________________

3月12日 第2回市民講座 夫婦で妊活!!(沼津市)
http://www.akanbou.com/seminar/20170312-4529.html

3月12日 Fine特別公開講座「不妊のこころ」について学ぶ(東京)
http://www.akanbou.com/seminar/20170312-4530.html


当社製品&サービス________________________________________________

・サプリメント:BABY&ME~新しい命のための環境づくり
 http://babyandme.jp/

・翻訳書:妊娠しやすい食生活
 http://www.akanbou.com/shoku/

・妊娠しやすいカラダづくり BOOK GUIDE
http://www.akanbou.com/bookguide/


編集後記____________________________________________________________

3月は、別名、弥生月と言います。弥生の語源を語源辞典で調べてみると、「弥」は、いよいよ、ますますという意味。そして、「生」は、その字の意味する通りです。

つまり、弥生とは、ますます、新しい命が芽生えることを意味するわけです。

確実に気温が上がってくると、卵巣が卵子を成熟させる力も高まり、排卵率も上がります。これまで、同じようにカラダに働きかけれも、その反応がよくなってくるということに他なりません。

人間は、他の哺乳動物と違い、発情期があるわけではないのですが、やはり、大自然の影響を確実に受けるものです。

年度末で、いろいろ、あわただしくなることもありますが、身も心も、新しい生命を迎えるべく、大切に手入れしておきたいものです。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行]    VOL.716
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お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします。
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不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出来る限り客観的な視点でお届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
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・自社配信: 2,004部
・まぐまぐ: 3,386部
・合計部数: 5,390部(3月5日現在)
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