曇り時々雨、のち晴れますように

小倉 智子

カウンセリング事例:二人目

2018年07月14日

こんにちは。

連休、みなさまはどのようにお過ごしですか?
暑いので、体調管理が難しいですよね・・・・
水分をこまめにとりましょうね。

さて、今回は最近のカウンセリングのご紹介です。

私が生殖心理のカウンセリングを始めて14年目になりましたが、
当初から二人目についてのご相談はありましたが、
10年前までは一人目は自然妊娠、二人目がなかなか授からないケースが多かったです。

でも今は一人目も治療により授かり、
二人目も治療を必要とするのですが、
このところ、
この二人目を望む気持ちにも変化がでてきたような気がしましたので
事例として紹介したいと思います。
(勿論、実際のケースを脚色しております)

以前は、
お一人目を治療により授かり、
二人目について相談に来られた方で、
そうですね、5年前くらいまでは
凍結卵があるので、
移植をしたいが、自分の年齢やリスクを考えると
躊躇する、
でも廃棄するのは心苦しい、
という方が多かったように思います。

でも最近は
お一人目は治療で授かった方でもそうでない方も
お二人目への思いが強い方が多くなったような気がします。

簡単に言えば、
現在の年齢は40歳以上でいらしたり、
あるいは一人目を出産する際にいろいろあったため、
二人目を出産するにはリスクがある、
でも、
どうしても二人目が欲しくてリスクを理解したうえで
採卵からやりたい、
という方とのカウンセリングが
続いています。

凍結卵があるのなら、
移植をしたい気持ちもわかります。

でも、さまざまなリスク(年齢も含めて)があるとわかっているけど、
採卵から治療を始めたい気持ちは
以前のカウンセリングではなかったと思います。

私なり考えてみたのですが、
まずは不妊治療への抵抗が少なくなったこと。
二人目を治療により授かりたいとを「普通に」思うのだと思います。
10年前はまだまだ治療をすることに
抵抗や劣等感を感じる方が
とても多かったです
(勿論、今もそう思われる方は多いですし、それはそれで自然な気持ちだと思います)

次に様々なリスクはあるけど、
二人目を望みたいのは、
不妊治療への期待があるのかもしれない、
と感じました。
どう頑張っても、今の不妊治療によりお子さんが授かるのは3割台!
とても低いのですが、
やってみないとわからない、
という領域でもあるため、
やらないで後悔するより、
やって後悔したい、
という方が増えたように思います。

そういう意味で、
選択肢が増えたのはいいことかもしれませんが、
悩む要因でもありますよね・・・

あとは
単純にやはり一人っ子ではないほうがいいのではないか、
という思い。

当初は一人でも授かれば十分、と思っていたのに、
子供が授かると、
毎日のように
二人目は?とか
一人っ子はかわいそうよ、
と言われると、
二人目が欲しくなりますよね・・・

だからどうして自分はリスクを負ってまで
二人目を望むんだろう、
と悩む方もいらっしゃいます。

または、
本人(主に女性)は欲しいけど、
周りは子供は一人で十分じゃないの?と
理解してもらえないケースもあります。

一人子供が授かれば
すべてうまくいく、と思っていたのに・・・
「みんな」子供は二人以上いるのに・・・
なかなか満たされた毎日を過ごすことはできない方々がいらっしゃいます。

でも最近の自然災害のように、
やはり
思い通りにいかないこともあるし、
想定外のこともあるし、
あのとき、どうしてあんな判断をしたんだろう!って後悔することもあります。

それぞれの気持ちは
抑える必要はありません。
できれば誰かに話して
心の整理ができればと思います。

ただ、大事なのは、
では、これからどうしたいの?
どうすれば、一番自分にとって納得できるの?
というところだと思います。

なかなか冷静に考えるのは難しいと思いますが、
カウンセリングを利用するものいいですし、
日記を書いてもいいし、
ぼ~って一日過ごすのもいいかと思います。
(あえて考えないことで、いい思いつきがあるかも、という意味で)

二人目不妊に限らず、
子供を授かることに悩まれている方は
私はどうしたいんだろうって
問いかけていれば
自然と答えは自分の中から生まれると思います。