曇り時々雨、のち晴れますように

小倉 智子

めでたいけれど

2017年01月19日

こんにちは。
先週末は雪がすごかったようで。

楽しめる人もいれば
そうでない人もいるでしょうし。
雪関連でなくなる方もいますので、
やはり自然の力は強いですよね。

ところで最近のカウンセリングの会話であったのですが、
以前にはなかった
妊娠しましたニュース、
出産しましたニュース、
それも
以前は有名芸能人だけだったのが、
最近はスポーツ選手や
あまりよくわからない方(失礼!)の
妊娠、出産ニュースがでるようになりましたね。

さらにそのニュースもTVからだけでなく
ネットからどんどん発信されてくるので、
治療中の方、
あるいは最近治療をやめた方、
夫婦二人で生きることをずっと前に決めたけど、
やっぱり妊娠・出産に関するニュースに敏感な方、
には
「ざわつく」
ようです。

なんでこんなにニュースになるのだろう?
と考えれば、
一番は
そのニュースにみんな関心があると
マスメディアがとらえているから、
でしょうね。

その背景には妊娠、出産は
「めでたいもの」だから
「いいニュース」として
世間の人たちを和ませたい、
というところでしょうか。

もしかすると背後には
子供を産むことを
「めでたいもの」
「幸せであること」
として発信し、それを世間に信じ込ませて
日本の人口を増やせ!
というミッションもあるかもしれません。

でも、実はそんなミッションは
人間にすでに埋め込まれています。
そう!
DNAです(横浜ではないです~)
遺伝子です。

妊娠、出産することはとても大変なんです!
昔は妊娠のつわりで脱水症状をおこし
死亡したり、
出産の出血多量で死亡したり、
本当に命がけなんです!
今でも出産でなくなる方、いらっしゃいますよね。

そんな大変なこと、
ちょっと考えれば誰も(とくに女性は)したくないですよね。
でもDNAはこっそり
「産むことが大事なんだよ~幸せなんだよ~みんなもやっているよ~」
とささやいているのです。
そう、「種の保存」です。

さらにさかのぼると、
セックスそのものも実はDNAがささやいています。
セックスの方法は、
実は面倒ですよね。
握手するのとは違う。
非常に不自然な体位を必要とします。
だから面倒、と思っても当然です。
でも、
ここでDNAは密かにささやくのです、
「セックスは楽しいよ~心地いいよ~ときめくよ~」
と。

だから人間は結構自分の意思で行動している、
と思いきや、そうでないことがあったりします。

で、話を戻しますと、
妊娠、出産に関する関心は
日本は強いだろう、と思いますが、
海外でもそうだと思います。
たとえばアメリカでは有名人のお子さんが生まれると
どの週刊誌がその写真を載せるか、
が話題になったります(しかも、その値段が法外!10億円とか)

ただ、子供の存在が労働力として
扱われている社会では
日本やアメリカとは違う関心はあるでしょう。
子供の成長を大事にできる社会は決して多くはないのです。

そう考えれば日本で子供が生まれることが
「めでたい」
と言われることは
人間の文化として素晴らしいと思います。
でも、
今現在お子さんを望んでいる方、
あるいはお子さんのいない方には
複雑な思いを抱くことになるでしょうから、
そんなとき、
実はこのめでたさ、DNAの仕業かも、とか、
めでたく思える社会は、いいことなのかな、
とか、
違う角度でみてみるのもいいかもしれません。