曇り時々雨、のち晴れますように

小倉 智子

不妊治療と仕事の両立支援

2016年10月17日

みなさま、
こんにちは。

秋が深まってくる感じですね。
日中は暖かいのですが、
朝晩が冷えると、
鼻水や咳もでてしまいます・・・
みなさま、どうぞお体に気を付けて・・・

さて、
先日こんなニュースがありました↓

仕事をしながらも
不妊治療ができるために何が必要かを
政府が調査をします~
というもの。

つまり、今後仕事をしながらも
不妊治療ができるような支援体制を作ります!

という意図は感じられますが、
いつ実現するかはわかりません。

それでも、
治療と仕事の両立に賛成、
という態度は見えますね。

となると、
雇用側の変革も必要でしょうし、
いろいろと変化を期待したいところです・・・

これほど不妊治療というものが
社会として認識されますと、
不妊当事者には少し、ほっとする反面、
周囲の人が不妊治療、というものを知ることで、
少しやっかいなこともあります。

たとえば、40歳で出産した場合、
10年前であれば、
誰もが自然妊娠と思っていたでしょう。

でも、今だと、
治療したのかな?
治療したでしょう!
のような認識を持たれ始めました。

実際には自然妊娠で授かったお子さんも、
きっと治療をしたに違いない、
という変な思い込みを
周囲がもつ状況をも生み出しているのが現状です。

ポイントは、
やはりここで「不妊治療をした」ということに
ネガティブなイメージ、
感情があることです。

不妊治療がごく普通の「治療」であれば、
28歳で産んでも42歳で産んでも
誰もが「おめでとう!」
と感じるのでしょうけど、

現実は
42歳で出産された場合、
40歳以上の出産は難しいと聞いたし、
きっと不妊治療をしたんだろうな、
治療はお金がかかるし、
人の手を介してまでほしいのだろうか?
など、
悪気はないのですが、
何か「特別な」「無理をして」「自然に反して」いるように
受け取られているようです。

勿論、この感覚がおかしい、とは言えません。
人類の歴史を考えれば、
ごく最近できるようになった対処法ですから、
不妊治療に違和感を感じる人がいても
それは当然でしょう。

ただ、不妊当事者もこのような気持ちでいると、
複雑ですよね。
子供が欲しくて不妊治療をしているけれども、
自分も不妊治療は大嫌い、
でも仕方なくやっている、
となると、
お子さんが生まれた場合を考えると、
その後の気持ちの整理が難しくなることがあります。

社会の理解が求められますが、
当事者が望むような理解が得られるには
まだ時間がかかるかもしれません。
でも、まずは
当事者の方の不妊、そして不妊治療への思いが
もしネガティブ(否定的)なものだとしたら、
一つの選択肢、というニュートラル(中立的)なものに
なるといいですね。