編集長コラム

細川 忠宏

私たちも自然の一部であるならば・・・

2011年08月07日

このメルマガを発行するようになって、かれこれ8年になります。

これまでの経験では、こうすれば授かる!という、ノウハウ的な記事がよく読まれる傾向があります。

"妊娠にいいこと"、"妊娠にいいもの"情報です。

もちろん、そのことで、妊娠の確率が多少なりとも高くなればそれに越したことはありません。

ただし、いくら、よかれと思われることを一生懸命やってみても、悲しいことに、依然として授からないということも、よくよく、あります。

一方、これまで、皆さんからたくさんの妊娠報告をいただきました。

その内容が教えてくれているのは、それまでの経緯はどうであれ、授かるときは授かるという事実です。

くれぐれも誤解しないでいただきたいのは、妊娠しやすい環境を整えるのは無駄だとか、必要ないとか、そんなことを言いたいわけでは、決して、ありません。

母親になる女性にとって、また、父親になる男性にとっても、新しい命を健全に育む体内の環境を整えることは、長い目でみても、とても、とても、大切なことです。
また、妊娠を妨げている障害を取り除いたり、必要な不妊治療を適切な方法で施すことも大切なことです。

ただ、妊娠するかどうか、赤ちゃんがやってくるかどうかについて言えば、まるで別のメカニズムが働いているように思えてならないのです。

なんていうか、"大自然の動き"というか、"大自然のシステム"のようなものです。

もしも、この感覚が大きく間違っていなければ、不妊期間が長くなった・・・、治療を繰り返してもうまくいかなかった・・・、高齢である・・・、それらは、妊娠するのに不利かもしれませんが、妊娠できない理由にはならないはずです。

不利な状況を軽減する努力や工夫は大切でしょう。

取り組む価値があります。

ところが、妊娠するためには、何かしなければならない、特別な努力や頑張りが必要なのではとの心配は、全くの杞憂ということになります。

実際のところ、私たちの都合に関係なく、太陽は、東から昇り、西に沈み、私たちを生かしてくれています。

まさに母なる大自然です。

綺麗な花をみればココロがなごみ、大自然の恵みには感謝せずにはいられません。

そこには何の意図も、何の作為も、何のコントロールもなされてはいません。

また、私たちも自然の一部であり、一体であるという証拠です。

その時さえくれば、新しい命はやってきてくれるものなのでしょう。

心配し、憂うべきは、ココロに感謝や祈りが乏しくなっていること、自然が感じられなくなってしまっていることなのかもしれません。

今回の震災がきっかけで、エネルギーということについて、今までになく考えさせられました。

節電のために、早起きをし、早く寝るようにすると、生活リズムが自然に近づき、心身の調子がよくなることを実感しました。考えてみれば、自然に逆らった生活を実現するために、これまで膨大なエネルギーを消費してきたわけです。

私たちも自然の一部であるならば・・・