医療機関専用サプリメントメーカー社長によるあるべき活用法

セルフケア

「これ」を食べればサプリはいらない

著者:田村 忠司
出版社:東洋経済新報社
価格:1,404円(税込)
発売日:2015/8/28

サプリメントや健康食品についての本や番組では、たいてい、「◯◯は◯◯に効く!」という内容です。そもそも、私たちは、心のどこかで手っ取り早く悩みを解決してくれるような◯◯を常に探し求めているところがあるようです。そこを大きなビジネスチャンスとみて、次々と、思わせぶり、かつ、魅惑的なキャッチコピーを繰り出し、商品を販売し、儲けようと目論むのが、「よくある」サプリメントメーカーです。そんな「商法」に惑わされることなく、メーカーの売り上げではなく、自分の健康に役立つサプリメントの使い方を教えてくれる本です。

本当に役に立つサプリメントの使い方

このサイトのこのページをご覧になっている方は、赤ちゃんが欲しいという方で、そのためにサプリメントがなんらかの助けになればという思いをお持ちだと思います。つまり、サプリメントが欲しいわけではなく、赤ちゃんが欲しいわけです。

それにもかかわらず、赤ちゃんを授かるためには必ずしも必要ではない、もっと言えば、マイナスになるかもしれない成分のサプリメントを、単に、妊活サプリとか、子宝サプリというキャッチフレーズで販売されているという理由で、せっせと、飲んでいる光景を想像してみてください。

ちょっと、違いますよね。

もしも、赤ちゃんが授かりにくい原因や体質があって、そのことを解決するために必要であることが科学的に示されていて、主治医も勧めるような成分であれば、積極的に摂るべきかもしれません。ところが、そのような根拠は乏しいけれども、少しでも不妊治療や妊活にプラスになればという思いから宣伝内容や体験談で「なんとなくよさそう」という理由で摂っているのであれば、もっと優先順位の高い赤ちゃんを授かるために取り組むべきことがありますよ。

そういう、至極、当たり前だけれども、ついつい、忘れてしまいがちなことに、この本は気づかせてくれます。

とにかく、サプリメントを積極的に使っている方、あるいは、サプリメントに懐疑的な方に一読をお勧めします。

改めて、サプリメントとはなにか?、そして、食事の大切さを認識され、赤ちゃんを授かるために、そして、自分や自分の家族の健康のためには、なにが本当に大切なのかを気づかせてくれることでしょう。

この本の著者は、株式会社ヘルシーパスという医療機関専用サプリメントのメーカーの社長である田村忠司さんです。その田村さんの書かれた本を、不妊治療専門クリニック専用サプリメントメーカーの社長である私が大いに共鳴し、多くの方々に知って欲しいと痛感した本です。

田村さんはこの本の前に「サプリメントの正体」という本も書かれています。今回の本はサプリメントの正しい使い方を書かれたのに対して、サプリメント、そのものの実態を書かれています。

賢い生活者を自認される方はセットで読まれることをお勧めします。

(推薦者: 細川忠宏)