オメガ3脂肪酸はPMS(月経前症候群)の症状を緩和する

生活習慣・食事・サプリメント

2013年05月10日

Complementary Therapies in Medicine

オメガ3脂肪酸をサプリメントで補充することで、PMS(月経前症候群)の身体的、精神的諸症状が緩和される可能性のあることがイランで実施された試験で確かめられました。

テヘラン大学医学部産婦人科の研究チームはPMS(月経前症候群)の女性124名を対象に二重盲検比較試験を実施しました。ランダムに2つのグループに分け、一方(70名)にはオメガ3脂肪酸のサプリメントを飲んでもらい、もう一方のグループ(69名)には同じ形態の偽薬を飲んでもらいました。

ぞれぞれのグループ間では、PMSの症状の程度や期間、さらには、年齢やBMIに大きな差はありませんでした。

試験開始45日後、うつ症状や不安感、集中力の低下、下腹部膨満感の平均レベルは、いずれもオメガ3脂肪酸摂取グループのほうが低くなり、90日後には、うつ症状や不安感、集中力の低下、下腹部膨満感、イライラの症状の平均レベル、さらには、うつ症状やイライラ、不安感、集中力の低下、下腹部膨満感、頭痛、乳房の張りが続く平均期間が、いずれもオメガ3脂肪酸摂取グループで低下、短縮化しました。

このことから、オメガ3脂肪酸の補充はPMSの身体的、精神的諸症状の緩和に働き、摂取期間が長くなるほど効果も高くなる可能性のあることが分かりました。

コメント

月経前症降群の原因には諸説あり、完全にわかっているわけではありません。また、症状の内容や程度には個人差が大きく、対策もワンパターンで済むわけではありません。

オメガ3脂肪酸のサプリメント補充は諸症状の緩和に働く可能性があるとのことですが、あくまで、対策の1つであって、バランスのよい食生活を心掛ける、なかでも、炭水化物は、精製度の高い砂糖や白米ではなく、精製度の低いものを選ぶこと、加工食品を摂り過ぎないこと、新鮮な野菜や果物、魚をしっかり食べることなどに、まずは、取り組み、その上で、オメガ3脂肪酸のサプリメントを飲むのが正しい順番です。