妊娠中の食生活と子どものアレルギー体質との関係

生活習慣・食事・サプリメント

2010年02月26日

Europian Journal of Allergy and Clinical Immunology

妊娠中に緑黄色野菜や柑橘系くだもの、抗酸化物質を豊富に食べると、子どものぜんそくや湿疹などのアレルギーを予防する効果があることが、福岡大学医学部の研究者らのチームの実施した試験で明らかになりました。

763組の日本人の母親と子ども(生後16~24ヶ月)を対象に、妊娠中の食事内容についてのアンケートを実施し、子どもの健康状態との関連性を調べました。

その結果、妊娠中に緑黄色野菜や柑橘系くだもの、ベータカロチンの摂取量の多い母親の子どもは、湿疹にかかるリスクが、それぞれ、59%、47%、48%低く、妊娠中のビタミンEの摂取量の多い母親の子どもは、小児ぜんそくを発症するリスクが46%低いことが分かりました。

このことから、妊娠中に緑黄色野菜や柑橘系くだもの、ベータカロチン、ビタミンEを多く摂取することは、子どもの湿疹やぜんそくなどのアレルギーの予防になるのではないかと結論づけています。

コメント

妊娠前、妊娠中の女性の食生活は、出生児の健康に大きく影響を及ぼすことが、これまでの多くの試験や疫学調査で明らかになっています。

ベーシックな栄養素を過不足なく摂れるように、バランスのよい食生活を心掛けることは、妊娠する力を高めるだけでなく、生まれくるお子さんの心身の健康にも寄与するということのようです。