鍼治療で体外受精の成績が向上

代替医療

2008年02月08日

British Medical Journal online first edition

体外受精時の胚移植の前後に鍼治療を受けることで、その後の妊娠率や出産に至る確率が高まることが、アメリカのメリーランド大学医学部統合医療センターの研究員らの調査で明らかになりました。

鍼治療とが体外受精の成績に及ぼす影響について、これまで発表されている7つの論文をレビューしました。

欧米4ヶ国で実施された1366名の女性を対象に、体外受精時の胚移植の前後に、伝統的な鍼治療を受けた女性のグループ、にせの鍼治療を受けた女性のグループ、そして、何も施されなかった女性のグループのその後の成績を比較したところ、伝統的な鍼治療を受けたグループは他のグループに比べて、妊娠した割合が65%、そして、出産に至った割合が2倍であることが分かりました。

このことから体外受精時の胚移植の前後の鍼治療は、その後の妊娠率や出産率を向上させることが分かったとしています。

コメント

鍼治療がどのようなメカニズムで不妊治療の成功率を高めるのかはよく分からないとしていますが、ストレス緩和の効果も大きいのではないかとしています。

このことから、胚移植の前後の心の状態は、胚が着床し、妊娠が継続することに、何らかの影響を及ぼしていると考えられます。

体外受精を受けていらっしゃる方にとって、胚移植の前後にリラックスできる工夫をすることはとても大切なようです。

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