ビタミンB6は妊孕性を高め、初期流産の防止になる

生活習慣・食事・サプリメント

2007年07月19日

American Journal of Epidemiology Vol.166 No.3 P.304-312

ビタミンB6の摂取が妊孕性を高め、初期流産の防止になることが、アメリカのマサチュセッツ大学アマースト校の研究者をリーダーとするチームが明らかにしました。

研究チームは、調査期間中(1996年~1998年)に1回は妊娠している、平均年齢24.9歳、平均BMI19.8の中国人女性、364名を対象に、ビタミンB群の状態を調査しました。

その結果、ビタミンB6レベルが38.3ナノモル/L以上の女性は、妊娠する見込みが120%高くなり、また、同様にビタミンB6レベルが46.4ナノモル/Lの女性は、初期流産する確率が半分になることが分かりました。

研究チームは、なぜビタミンB6のレベルが高いほど、妊孕性が高くなり、初期流産のリスクが低くなるのか、そのメカニズムはよく分からないとしながらも、これまでの研究報告とあわせて考えると、ビタミンB6は女性の妊娠、出産のプロセスに深くかかわっていると思われるとしています。

コメント

この研究報告からビタミンB6だけをたくさん摂取すればよいというわけではありません。

ビタミンB6が妊娠出産のプロセスに深くかかわっていることが確かめられたというだけのことです。

ただ、ビタミンB6はビタミンB群の仲間で、胎児の先天性異常を防止する葉酸もB群であること、また、ビタミンB群に属する栄養素はB群としてチームで働くという性質から、妊娠前にビタミンB群のサプリメントを摂取することは理にかなっていると考えられます。

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