2004年度体外受精・胚移植等の臨床実施成績が発表さる

不妊改善・生殖医療関連

2006年08月19日

日本産科婦人科学会「平成17年度倫理委員会 登録・調査小委員会報告」

日本産科婦人科学会倫理委員会は、8月16日に2004年度(平成16年1月1日から同年12月31日)の、体外受精・胚移植等の臨床実施成績を公表しました。
それによりますと、登録施設で高度な生殖補助医療を実施したのは547施設となっています。

2004年度に体外受精や顕微授精によって出生した子供の数は、18,168人で、累計数が13万5,757人になっています。

前年(2003年度)は、17,400人だったことから、前年比は104.4%でした。

また、2004年度の全出生児数は111万721人だったことから、全体に占める割合は、1.6%で、61人に1人の赤ちゃんが体外受精によって生まれたことになります。

それぞれの治療形態別の治療成績は以下の通りです。

治療形態 体外受精 顕微授精 凍結胚
患者総数 29,023 28,905 19,719
治療周期総数 41,328 43,567 30,174
採卵総回数 39,397 42,717 -
採卵総回数/治療周期総数 95.3% 97.1% -
移植総回数 28,858 29,305 24,323
妊娠数 8,514 7,613 7,594
移植当り妊娠率 29.5% 25.6% 31.2%
採卵当り妊娠率 21.6% 18.2% -
流産数 1,815 1,677 1,766
妊娠当り流産数 21.3% 20.7% 23.3%
子宮外妊娠数 184 128 97
多胎妊娠数 1,491 1,193 902
双胎 1,382 1,123 862
三胎 107 69 40
四胎 2 1 0
五胎以上 0 0 0
妊娠当たり多胎率 17.5% 15.4% 11.9%
生産分娩数 5,558 4,914 4,836
移植当たり生産率 19.3% 17.3% 19.9%
死産分娩数 45 35 18
出生児数 6,686 5,812 5,527


※体外受精・顕微授精は新鮮胚を用いた成績です。
※顕微授精は、射精精子と採精精子を合わせた成績です。
※凍結融解胚を用いた治療成績は顕微授精によるものも含む数字です。

コメント

学会が調査報告している唯一の高度生殖医療の治療成績です。

学会に登録している施設を対象にアンケートによる調査の結果です。

治療成績という観点から言えば、調査結果は、あくまで、全体の傾向です。
各施設毎の治療実績や成績は、各施設が公表しているものを参考にするしかありませんし、治療成績は、母親になる女性の年齢をはじめ、不妊期間や不妊原因によっても大きく異なってきます。それらを鑑みた成績は知る由もありません。あくまでも、全体の傾向として参考とすべきです。

また、登録施設数は、547施設となっていますが、治療実施数からみると、2004年度の治療実施数が100周期未満だった施設が435で、全体の8割近くを占めていることから、一部の施設に患者が集中する傾向がみてとれます。

これらの現状を踏まえて、治療方針をたてたり、病院選びをする必要がありそうです。

■平成17年度倫理委員会 登録・調査小委員会報告
(平成16年分の体外受精・胚移植等の臨床実施成績)

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