step3サプリメントを活用する

品質を左右する要素と選び方

サプリメントの役割や目的を踏まえ、どんな製品を選択するかに意識を向けましょう。

玉石混交だからこそ品質が高く安全なものを選びたい

サプリメントに求める役割は「体内の栄養環境を整える」こと、そして補充すべきは「卵子と精子の成育に不可欠なビタミンやミネラルなどのベーシックな栄養素」だとしたら、選択すべき製品とその品質も自ずと明らかになります。サプリメントの品質について、その前提を知っておきましょう。


まず、サプリメントは、医薬品ではなく「食品」です。そのため、医薬品のような規格や製法についての厳格な規制はなく、製品の優劣はメーカー独自の基準にゆだねられています。こうした背景から、製品の品質は玉石混交といえます。つまり、サプリメントを利用するユーザー側が、目的に応じた品質レベルを自分で検討して、製品を選択する必要があるというわけです。そして、もう一つ、赤ちゃんを迎えようという大切な時期であればこそ、安全性がとても大切だということです。


サプリメントの品質レベルを決める4つの項目

サプリメントの品質は、おおよそ以下の4項目で決まります。

(1)何からつくられているのか(原料)
(2)栄養成分はどんな構成になっているのか(規格=レシピ)
(3)栄養成分以外に、何がどれくらい入っているのか(添加物)
(4)どんなふうにつくられているのか(製造基準)

新しい生命のすこやかな発育のために、体内の栄養環境を整える目的で活用するサプリメント。その場合に選ぶべき品質レベルを考えてみましょう。(人間が利用し、活用しやすく、長期間体内に取り入れて問題ないかどうかという観点から考えた場合です)


(1)原料は食べ物に近い形態であること
同じビタミンでも、石油などの分子構造を変化させて製造された合成品よりも、野菜や果物、穀物、酵母など、食べ物やそれに近い形態のほうが、身体との親和性が高いため、よりスムーズに活用されます。何よりも、安全で安心です。一方、化学合成品の場合は、その製造過程で不要な化学物質が混入するリスクが拭えません。


(2)目的に合った規格(レシピ)であること
同じマルチビタミンのサプリメントを複数揃え、ラベルの配合成分と配合量をチェックしてみると、全く別物といえるくらいの違いがあります。私たちが求めるべきは、妊娠の成立や維持に不可欠で重要な働きをする栄養成分が、その働きに見合った根拠のある量とバランスで配合されている製品です。

たとえば、すべてのビタミン・ミネラルが、妊娠の成立や維持に深くかかわっていますが、葉酸をはじめとするビタミンB群やビタミンE複合体、また、鉄やカルシウム、マグネシウム、亜鉛、セレンなどのミネラル、そして、それらと協働する役割を担う栄養成分は特に重要です。


(3)添加物は少なければ少ないほどよい
サプリメントは、添加物なしでつくることはできません。製造のために、内容物の流動性を高めたり、固めたりするのに、どうしても添加物がだから必要です。ただし、製造上、手間をかけたり、工夫したりすることで、その量を減らすことは可能ですし、見栄えのための色、飲みやすくするための味や香り、風味をつけるための添加物は、なくても製造できます。添加物は必要最低限であることが理想です。


(4)日本国内の信頼できる製造基準でつくられていること
中国などの海外で製造することでコストを低く抑えるのは、製造業ではいまや常識です。サプリメントもコスト面だけを考えれば同じです。しかし、アパレルや機械などと違い、デリケートな問題が存在します。たとえば、安全性の担保されていない原料が使用されたり、不要な物質が混入したり、また、法律が異なることから、日本では禁止されている成分や滅菌方法で製造されるといったことが日常的に起こり得ます。<こうした点を踏まえると、サプリメントは国内の医薬品製造基準でつくられているものがベストといえます。

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