出生時のビタミンD濃度と自閉症スペクトラム発症リスクとの関係

生活習慣・食事・サプリメント

2017年12月14日

J Bone Miner Res.

出生時のビタミンD濃度は3歳時の自閉症スペクトラム発症リスクに関連することが中国で実施された症例対照研究で明らかになりました。

江蘇師範大学の研究者らは、27,940名の新生児を対象に、出生時のビタミンD(VD)濃度と自閉症スペクトラム(ASDs)発症リスクとの関連を調べました。

3歳時点で330名がASDsと診断され、罹患率は1.11%でした。出生時のVD濃度の中央値はASD児に比べて1240名の対照群(非ASDs児)のほうが有意に高く、出生時のVD濃度で4つのグループに分けたところ、最もVD濃度が低かったグループは最も高かったグループに比べてASDsリスクが260%、2番目に高かったグループに比べて150%、3番目のグループに比べて90%、それぞれ高いことがわかりました。

この結果から出生時の低VD濃度はASDsのリスクの増加と関連することがわかりました。

コメント

最近、スウェーデンから妊娠中のマルチビタミン摂取が出生児の知的障害を伴う自閉症スペクトラム障害(ASD)のリスク低減に関連するという研究報告がなされています。

今回の研究結果からビタミンDが関与しているのかもしれません。

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