アメリカのイリノイ大学の研究チームは、オメガ3脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)をつくるのに欠かせない酵素を遺伝的に欠損させた、ノックアウトマウスをつくったところ、精子の数が極端に少なく、奇形精子が多くなり、DHAを与えたところ、劇的に精子数が急増し、奇形精子率が低下したことを確かめました。
このことから、精子をつくるはたらきにとって、オメガ3脂肪酸は不可欠な働きを担っているとし、オメガ3脂肪酸が不足することは男性不妊のリスクが高まるのではないかとしています。
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これまでにも男性不妊の男性の精液中のオメガ3脂肪酸の濃度は、正常な男性のそれよりも低く、オメガ3脂肪酸を補充することで精子の質が改善されるとの報告がありました。
今回の報告はマウスを使った試験ですが、脂肪酸の摂取バランスは男性の精子の質に影響を及ぼしている可能性が高いようです。