乳製品の摂取と排卵障害による不妊リスクの関係

生活習慣・食事・サプリメント

2007年03月03日

Human Reproduction doi:10.1093/humrep/dem019

低脂肪乳製品を多くとる女性は、高脂肪乳製品を多いとる女性に比べて、排卵障害による不妊のリスクが高いことが、アメリカで実施された前向き調査によって明らかになりました。

ハーバード大学公衆衛生大学院の研究チームは、過去に不妊歴がなく、子どもを望んでいる18555人の既婚女性を対象に、8年間に渡り、食生活についての追跡調査を実施しました。

調査期間中に、2165人の女性が不妊検査を受け、438人は、無排卵、もしくは、排卵障害による不妊であることが分かりました。

そして、1日に2つ以上の脱脂乳やヨーグルトなどの低脂肪乳製品を食べていた女性は、1週間に1つ以下しか低脂肪乳製品を食べない女性に比べて、85%以上も排卵障害による不妊になるリスクが高かったとのこと。

また、反対に、Whole Milk(成分未調整牛乳)のような高脂肪乳製品を1日に1回以上とる女性は、1週間に1回以下しかとらない女性に比べて、排卵障害による不妊になる確率が27%低かったそうです。

アイスクリームで調べてみると、1週間に2個以上のアイスクリームを食べる女性は、1個以下しか食べない女性に比べて、排卵障害による不妊になる確率が38%低かったとのことです。

研究者は、妊娠を望む女性は、健康のため全体の摂取カロリーを増やすことなく、飽和脂肪酸の摂取は抑えながら、脱脂乳やヨーグルトのような低脂肪乳製品から、成分未調整の牛乳やアイスクリームなどの高脂肪乳製品に変えることを勧めています。

コメント

くれぐれも、誤解しないでいただきたいのは、アイスクリームや高脂肪乳製品をたくさん食べれば、妊娠しやすくなるということではありません。

過度に脂肪の摂取を制限しすぎるのはよくないということでしょう。

とにかく、バランスよく食べることにつ尽きるのではないでしょうか。

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