不妊治療(体外受精)が夫婦関係に及ぼす影響とは?

不妊改善・生殖医療関連

2007年02月22日

Human Reproduction Advance Access published online on February 16, 2007

体外受精等の高度な生殖医療を受けて子どもを授かることを選択した夫婦は、そのことが、夫婦関係にマイナスにはならず、かえって、関係を強くする傾向があることが、フィンランドの大学病院の調査で明らかになりました。

調査は、体外受精で子どもを出生した379組の夫婦と、自然妊娠によって子どもを出生した379組を対象に、子どもが生後2ヶ月の時点と1年の時点で実施されました。

それによりますと、夫婦関係の満足度や不和について、それぞれのグループの間で、 大きな差はみられませんでした。

体外受精で子どもを授かった夫婦で、それまでの数回の体外受精の不成功を経験した夫婦でも、そのことが夫婦関係に及ぼすマイナスの影響はみられませんでした。

流産や多胎は、女性にとって、夫婦関係にマイナスの影響が、不妊期間が長期化したことや多胎は男性にとっては、マイナスの影響がみられるものの、不妊という辛い経験は、個人を成長させ、いろいろな工夫を促進し、そして、夫婦の関係をより強く、安定的にするようだと結論付けています。

コメント

不妊期間を経験することで受けるストレスを分かち合うことが夫婦の絆をより強くするとの調査結果は、体外受精だけでなく、全ての不妊に悩む夫婦にとっての励みになるのではないでしょうか。

往々にして、不妊を経験することのマイナス面が強調されがちではありますが、むしろ、結果として、よい経験になりえるのだということは大変勇気づけられるように思います。

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