[要 約]
ベルギーのCatholic University of LouvainのJaques Donnez教授の研究チームは、
鉄分の排泄効果のあるキレート剤(親鉄剤)が、子宮内膜症の治療に使えるかも知れないと、
生殖医療専門誌「Human Reproduction」に発表しました。
これまで、子宮内膜症の原因は明らかになっていませんでしたが、
Jaques Donnez教授らは、子宮内膜症の患者の骨盤内に、
高い濃度の鉄分が認められたことから、
鉄分の過剰が子宮内膜症を悪化させているのではないかと考え、
マウスによる試験を実施しました。
同じ程度の子宮内膜症のマウスを3つのグループに分けて、
1つのグループには鉄分を含む赤血球を加え、
もう1つのグループには、鉄とくっついて排泄する働きのあるキレート剤を与え、
最後のグループには、対照グループとして、何もしませんでした。
その結果、鉄を与えたグループのマウスは、
対照グループのマウスに比べて、内膜症の病変が大きくなり、
それに比べて、キレート剤を投与されたグループのマウスは、
病変が小さくなったことが明らかになりました。
このことから、鉄分は、マウスの子宮内膜症の病変を成長させたと結論づけました。
そして、鉄分のキレート剤が子宮内膜症の治療に使える可能性が出てきたとしています。
専門家は、画期的な発見ではあるが、
マウスによる試験であることから、すぐに、人間にも有効であるとは言いづらく、
さらなる研究が必要であると指摘しています。
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