[要 約]
妊娠を望む女性は、大豆を食べ過ぎないように注意すべきであると、
イギリスの研究者がヨーロッパ生殖医学会で発表しました。
これは大豆に含まれるゲステインといわれるイソフラボンの一種である物質が、
精子を衰弱させ、卵子と受精するのを妨げるためで、
妊娠のためには、女性が妊娠しやすい期間は、
大豆を食べるのを控えたほうがよいとしています。
ゲステインは、 豆乳等の大豆食品に含まれていますが、
どれくらいの量を摂取すれば影響が出てくるのかは定かにはなっていないようです。
ゲステインが精子の受精能力を奪ってしまうと考えられるメカニズムは以下の通りです。
精子がゲステインに接触することによって先体反応(※)が起こることが確認されました。
これにより、膣内に射精された精子が、
卵子に出会う前にゲステインによって先体反応を起こして、
受精能を失くしてしまうのではないかということです。
一方、マウスの実験では、精子に反応が起こるのは大量のゲステインが必要であったのに対して、
人間の場合は、血中濃度程度の微量で十分であったと報告しています。
ゲステインは植物性エストロゲンですが、
精子を衰弱させる働きは、エストロゲンとしてのものではなく、
サイキックAMPと呼ばれる精子中の情報伝達物質の生成を促すためではないかと、
推測しています。
シェフィールド大学の男性学の教授で、イギリス生殖協会の会長は、
実験室で起こったことが女性の卵管内で同様に精子にも起こると考えるのは早計であるものの、
可能性は否定出来ないとコメントしています。
※先体反応とは?
精子が卵子と出会い、卵子の周囲の透明帯を通過する際に、
精子の頭部である“先体”が、崩壊し、酵素が放出されることをいいます。
この酵素は、アクロシン等のタンパク質を溶解する働きがあるため、
卵子の透明帯に進入路が作られるというわけです。
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