HOMENEWSトップ 》 生活習慣・食事・サプリメント》 2005/03/05/01
L−カルニチンのサプリメントで精子の運動率が向上する  
■2005/3/5 UP
■出典:Fertility and Sterility Vol.83 , 2 P355〜361(February 2005)
■キーワード:男性不妊、無力精子症、サプリメント、L−カルニチン
   
 

L−カルニチンのサプリメントを摂取することで、
男性の精子の運動率が向上し、
前進する精子が50%未満という無力精子症を改善しそうだとイタリアの研究結果が、
生殖医学誌「Fertility and Steility 」2月号に掲載されました。

これまでもL−カルニチンのサプリメントを摂取することで、
精子の運動率を改善することは、いくつかの研究で確認されていました。

今回の研究では、無力精子症の男性の精子のミトコンドリア中にあるとされる、
精子形成にかかわる酵素、
リン脂質ヒドロペルオキシドグルタチオンペルオキソターゼ(PHGPx)のレベルとの関連性を確認しています。

実験は、30名の無力精子症の男性を対象にした盲検法により実施されました。
30名の無力精子症と診断された男性を、
PHGPxレベルによって、2つのグループに分け、
一方のグループにL−カルニチンを1日に2グラム、
もう一方のグループには偽薬を処方した。
3ヶ月間、継続した後、精液のサンプルを採取し、
さらに、3ヶ月間は、L−カルニチンの摂取グループには偽薬を、
偽薬の摂取グループには、L−カルニチンを与え、
同様に精液のサンプルを採取して精液検査しました。

その結果、PHGPxが正常なレベルの男性の精子の運動率は、
29.3%から41.1%に改善されました。
一方、PHGPxが低いレベルを示す男性の精子の運動率は、
25%と変化が見られませんでした。

この実験の結果、精子形成にかかわる酵素、PHGPxが正常な男性であれば、
L−カルニチンのサプリメントを を3ヶ月間、摂取することによって、
無力精子症(精子の運動率が低い)を改善できることが判明したとしています。

 
   

[解 説]
精子は、精子のミトコンドリアで作られるエネルギーによって、
卵子と出会い、受精するための運動エネルギーを得ています。

そして、L−カルニチンやコエンザイムQ10といった補酵素は、
ミトコンドリアでのエネルギーの生産に深くかかわっていることから、
L−カルニチンやコエンザイムQ10を摂取することによって、
精子の運動率が向上し、受精能が高まるものと考えられています。

今回の実験では、さらに、その精子のミトコンドリアに豊富にあるとされ、
精子形成にかかわる酵素、PHGPxのレベルとの関連性も調査しています。
その結果、やはり、PHGPxのレベルが低いことで、
無力精子症になった男性では、L−カルニチンでも改善できなかったようです。
現在のところ、その原因は全く分かっていません。
ただし、このPHGPxのレベルが低い男性は、男性の不妊症患者のうち約1割であるとされています。

ですから、ほとんどの無力精子症は、L−カルニチンのサプリメントの摂取によって、
改善が期待できるのではないでしょうか。

[関連ページ]
★目的別サプリメント活用ガイド「運動率が気になる男性」
★L−カルニチン