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VOL.696 顕微授精で生まれた男性の精液所見

2016年10月16日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.696 2016/10/16
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今週の内容__________________________________________________________

・更新情報
・最新ニュース解説:顕微授精で生まれた男性の精液所見
・編集室からのお知らせ:フォーラム「ふたりで取り組む不妊治療」
・イベント&セミナー情報
・当社製品&サービス
・編集後記


更新情報____________________________________________________________

サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2016年10月10日 曇り時々雨、のち晴れますように
不安な気持ちをコントロールするための本
http://www.akanbou.com/column/reproductivecounseling/20161010.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


最新ニュース解説 Oct.2016___________________________________________

 顕微授精で生まれた男性の精液所見は?
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父親が男性不妊のために顕微授精で生まれた男性の精子濃度や精子数、トータル運動精子数は自然妊娠で生まれた男性に比べて少なかったというベルギーの研究結果が発表されました。
http://www.akanbou.com/news/news.2016101001.html

顕微授精で生まれた男性の精液所見を調べた世界で初めての報告です。

━ この研究報告が意味すること

顕微授精(卵細胞質内精子注入法/ICSI)とは、その名前の通り、顕微鏡下で細い針を使って、1個の精子を卵子の細胞質に直接注入し、受精させる方法です。もともとの体外受精(IVF)では卵子に精子をふりかえて受精させていたところを、より人為的に補助する方法です。

そのため、ICSIの登場は、それまでお子さんを諦めざるをえなかった重度の男性不妊でも妊娠を目指すことが可能になったということで画期的な出来事でした。

その後、男性不妊以外、たとえば、IVFでは受精が難しいケースやより確実な受精を目指すケースでも、広く行われるようになりましたが、ICSIで生まれた男児に父親から男性不妊原因が遺伝するのではないかとの懸念がありました。

ところが、ICSIで初めて妊娠、出産に成功したのが1992年であったことから、そのことを確かめるのに、ICSIで出生した男児が成人するまで待たなければなりませんでした。

━ 今回の報告内容

2013年から2016年に、ICSIで生まれた男性54人(18-22歳)と自然妊娠で生まれた同年齢の男性57人を対象に、精液検査の結果を比較しました。

その結果、精子濃度の中央値はICSIで生まれた男性が1,770万/mlだったのに対して、自然妊娠で生まれた男性では3,700万/ml、同様に、総精子数では3,190万に対して8,680万、総運動精子数では1,270万に対して3,860万と、いずれも、ICSIで生まれた男性の方が有意に低いことがわかりました。

これらの結果は、年齢やBMI、生殖器奇形、射精後経過時間、禁欲期間調整後も変わらず、ICSIで生まれた男性の精子濃度や総精子数、総運動精子数は自然妊娠男性の約半分のレベルでした。

ただし、前進運動精子や総運動精子、正常形態精子率、精液量の中央値は有意な差は認められませんでした。

また、ICSI男性は自然妊娠で生まれた男性に比べて精子濃度がWHOの基準(1,500万/ml)に満たない割合は約3倍、総精子数(3,900万)では約4倍でした。

━ この結果をどう受け止めるべきか

この論文の著者は、この結果をもって、ICSIで生まれた男性の「妊娠させる力」について、なんらかの結論を導くことはできないとの見解を示しています。

それは、主には対象者数が少数であったこと、そして、父親の精液検査結果との間に相関関係が認められなかったからだとしています。

また、ICSIによって父親の男性不妊が遺伝するかどうかについては、そもそも、男性不妊を引き起こす遺伝子については、症例数の少ない一部を除き、ほとんど、明らかになっていないことから確かめようがないというのが現実です。

男性不妊の専門医で、獨協医科大学越谷病院の泌尿器科教授も岡田弘先生はブログ記事「顕微授精(ICSI)により誕生した男性の精液検査所見は?」で、精子形成障害のある父親から顕微授精(ICSI)で誕生した男性の妊孕能に関して、充分な根拠と持った結論を導き出すためには、次のような検討が必要になると述べておられます。

1)男性因子以外により顕微授精(ICSI)が行われて誕生した男性の精液検査結果の解析。
2)父親の精液検査結果と顕微授精(ICSI)により誕生した男性の精液検査結果に相関関係がある事(今回の検討では証明されなかった)の証明。
3)今後、精子形成を左右するgenetic, epigenetic factorの解析。

そして、「実際に、顕微授精(ICSI)で誕生した男性の妊孕性に関する大規模データが出るには、これらの男性が挙児を試みてしばらく観察する必要があるため、あと5年から10年は待たなければならない」との見解を示しています。
http://maleinfertility.jp/blog/?p=1922

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記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


編集室からのお知らせ______________________________________________
 
 フォーラム「ふたりで取り組む不妊治療」
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リプロダクションクリニック大阪の開院三周年記念行事として、「ふたりで取り組む不妊治療」をテーマに妊娠治療に取り組んでいる方、これから治療を考えている方、またそれ以外の方にも妊娠治療について正しい認識を持っていただきたいという趣旨で記念フォーラムが開催されます。

◎リプロダクションクリニック大阪開院三周年記念フォーラム

■開催概要
【日 時】2016年10月22日(土曜日)午後12:00開場
【会 場】グランフロント大阪北館4F ナレッジシアター ※>アクセスマップ
【参加費】500円/一人(リプロダクションクリニック大阪の診察券をご持参の場合は無料)
【人 数】380名(申込先着順)
【主 催】リプロダクションクリニック大阪
【後 援】三重県・大阪市・産経新聞社

■開催内容
・基調講演(1)ふたりで取り組む不妊治療 松林秀彦(リプロダクションクリニック大阪院長
・パネルディスカッション:鈴木 英敬氏(三重県知事)、白河 桃子氏(少子化ジャーナリスト)、石川智基(リプロダクションクリニック大阪CEO)
・基調講演(2)'ラボ゙'では何が行われているか?~「見える」治療を目指して~ 水田真平(リプロダクショクンクリニック大阪培養室長)

・詳細はこちらから
http://www.reposaka.jp/forum/index.html
・クリニックサイト
http://www.reposaka.jp/


イベント&セミナー情報____________________________________________

10月22日 フォーラム「ふたりで取り組む不妊治療」(大阪)
http://www.akanbou.com/seminar/20161022-4436.html

10月23日 第1回市民講座 夫婦で妊活!!(静岡)
http://www.akanbou.com/seminar/20161023-4440.html

10月30日 夫婦の困難 どう乗り越える?第2回 流産・死産を乗り越えて(東京)
http://www.akanbou.com/seminar/20161030-4432.html

10月30日 Fine祭り2016 全国おしゃべり会special in 札幌(札幌)
http://www.akanbou.com/seminar/20161016-4424.html

11月13日 Fine祭り2016 全国おしゃべり会special in 名古屋(名古屋)
http://www.akanbou.com/seminar/20161016-4424.html


当社製品&サービス________________________________________________

・サプリメント:BABY&ME~新しい命のための環境づくり
 http://babyandme.jp/

・翻訳書:妊娠しやすい食生活
 http://www.akanbou.com/shoku/

・妊娠しやすいカラダづくり BOOK GUIDE
http://www.akanbou.com/bookguide/


編集後記____________________________________________________________

これからの季節、カラダを冷やさないことが大切ですが、そのために、おススメしたいのは、「ハラマキ」です。

最近では、昔ながらの変わり映えしないワンパターンなデザインではなく、いろいろ、おしゃれなハラマキも出回るようになって、ハラマキをしているのが分かっても、全然、恥ずかしくないほどです。

このハラマキ、ずっとしなくても、たとえば、自宅で過ごすときだけでも、あるいは、お風呂あがりや就寝中だけでも効果的です。

女性だけでなく、男性にもおススメで、これだけで体調がよくなることを実感できると思います

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.696
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お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします
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不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出来る限り客観的な視点でお届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
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◎発行部数
・自社配信: 1,966部
・まぐまぐ: 3,561部
・合計部数: 5,527部(10月16日現在)
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