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VOL.648 老化物質「AGE」を増やさない

2015年11月15日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.648 2015/11/15
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今週の内容__________________________________________________________

・更新情報
・今週の必読記事:妊婦が妊娠初期に避けるべき製品一覧
・今月のトピックス:老化物質「AGE」を増やさない
・今週のおすすめ本:ストレスに負けない生活
・当社製品&サービス
・編集後記


更新情報____________________________________________________________

サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2015年11月14日 特集
男性不妊と酸化ストレス
http://www.akanbou.com/topics/topics/71.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


今週の必読記事______________________________________________________

 妊婦が妊娠初期に避けるべき製品一覧
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妊娠初期には胎児の脳に影響を及ぼすおそれのある化学物質から胎児を守る
ために特定の化粧品、洗浄溶剤、医薬品を避けるべきであるとの論文がイギ
リスの大学が発表しました。

極端に神経質になる必要はないと思いますが、環境中には発育している胎児
に影響する化学物質があることは知っておくべきでしょうし、妊娠してから
ではなく、妊娠前から気をつけておくに越したことはないと思います。

▼記事はこちらから。
http://ur0.pw/peCy

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記事についてのご意見やご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


今月のトピックス Nov.2015___________________________________________

 老化物質「AGE」を増やさない
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卵子のアンチエイジングのために「なにができる」のかを考える場合、卵巣
や卵子の老化を「病的」に進めるものを排除することが柱になるはずです。

いろいろなものがあると思いますが、終末糖化産物(AGE)と呼ばれる老化
促進物質が最も有力かもしれません。


━ 老化促進物質「AGE」とは?

AGEは、Advanced Glycation End-productsの略で、日本語に訳すと、終
末糖化産物と言います。

体内の「糖化」によって生成される物質ということなのですが、糖化とはど
ういうことなのでしょう。

私たちの身体は、ほとんどがたんぱく質でできていますが、たんぱく質は、
体内に入ってきた「糖」と結びやすい性質があり、「たんぱく質と糖が結合
すること」を糖化と言います。

そして、糖化によってたんぱく質が変性すると、老化を促進する、AGE(終
末糖化産物)ができるというわけです。

このAGEは、肌にも、骨にも、目にも、血管にも、全身のあちこちにできて
蓄積します。


━ AGEができ、蓄積するということ

AGEは、たんぱく質と糖が結合することによって出来る物質ですから、血糖
値、すなわち、血液中の糖の濃度が高い状態が続くと出来やすくなります。

AGEができるということは、臓器を構成しているたんぱく質の質が変わると
いうことですから、組織のつくりが弱くなったり、臓器の働きが低下してし
まうということになります。

たとえば、骨や血管にたまると、骨や血管がもろくなり、肌にたまると、皮
膚の弾力が落ち、目にたまると、視力が低下してしまいます。

そして、そのことから、さまざまな不調や病気が引き起こされるリスクが高
くなります。

これが、AGEが老化の原因になり、老化を促進する物質だと言われるゆえん
です。


━ AGEと妊娠する力の関係

AGEが、卵巣に蓄積すると、卵巣の機能が低下し、卵胞発育の障害になり、
卵子をとりまく顆粒膜細胞に蓄積すると卵質が低下すると考えられます。

実際に確かめられています。体外受精を受けている157名の女性の採卵時に
血液と卵胞液中のAGEを測定し、その後の治療成績との関係を調べました。

その結果、血液中、卵胞液中のAGEが高いほど、卵胞が育ちにくく、受精率
も低く、胚の発育も悪く、妊娠率、出産率も低いことがわかりました。

このことから、AGEは卵胞の発育障害や妊娠力低下に強く関与することがわ
かります。

そして、別の試験でAGEがつくられる原因となる「食後高血糖」を薬剤で改
善することで治療成績が改善されることも確かめられています。

糖化を進めるのは高血糖、特に、食後高血糖のAGEの産生を促進します。


━ 食後高血糖の改善が卵子のアンチエイジングになり得る

食事後に血糖値が上がり過ぎないようにすることで食後高血糖は避けること
が出来ます。

つまり、出来るだけ血糖値を上げないような食べ方がポイントになります。

1)糖質過多にならない

糖質制限食がブームになって久しくなります。そもそも、糖質は身体にとっ
ては大切なエネルギー源になるものです。ところが、現代では、まるで、悪
者扱いです。それは、糖は過剰になると悪さを働くようになり、肥満や糖尿
病の原因になるからです。

つまり、糖を摂り過ぎているということです。

2)精製度の低い食品を中心にする

糖質の量を抑えて、質を高くする、つまり、精製度の低い玄米や全粒粉パン
などを中心にします。

精製度の低い穀物は消化に時間がかかり、血糖値の上昇がゆるやかです。そ
の反対に精製度の高い食品は血糖値に上昇が急です。

3)空腹時の清涼飲料水やスイーツは禁物

清涼飲料水やスイーツには精製された白砂糖が大量に含まれています。これ
らを空腹時に摂ると血糖値は急上昇します。

糖質の間食は避けたい習慣の代表選手です。お腹が空いた時に、缶コーヒー
や缶ジュースを飲んだり、スイーツ(洋菓子、和菓子)、甘い物を食べたり
しないことです。

4)野菜から食べて炭水化物は最後に食べる

食事の時の食べる順番です。ごはんやパンから食べるのではなく、野菜から
食べるということ。

要するに、糖(炭水化物)から食べないということです。

炭水化物を先に食べると、血糖値が一気に上がりやすくなります。それに対
して、野菜などの食物繊維を先に食べると、腸での糖のい吸収がゆっくりに
なり、血糖値の上昇もゆるやかになります。

5)ゆっくり食べる

短い時間に一気に食べないことです。ゆっくりと時間をかけて食べると血糖
値の上がり方もゆるやかになります。

ファーストフードを清涼飲料水で流し込むような食べ方は最悪です。

ゆっくり、よく噛んで食べる、なんか小学生に言っているようですが。

6)食後に身体を動かす

食後の軽い運動は血糖値の急な上昇を抑え、AGE化を予防することになりま
す。

もちろん、食べてすぐはよくないでしょうから、食後20〜30分後、20〜30
分の軽い運動、たとえば、掃除や階段の上り下り、散歩など、です。

以上です。

食後の高血糖を防ぐ食べ方は、さまざまな生活習慣病になりにくい食べ方で
もあります。

妊娠する力の低下は、生活習慣病の前段階に起こること、未病ということが
よくわかります。

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今週のおすすめ本__________________________________________________
 
 ストレスに負けない生活 ―心・身体・脳のセルフケア
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不妊治療にはストレスがつきものと盛んに言われていますが、不妊治療を受
けているカップルへのメンタルケアの環境が整っているとは言い難い状況で
す。

であれば、患者自身が正しい知識を得て、自分にふさわしいストレス対処法
を身につけるのが現実的です。

そして、ストレスへの適切な対処ができれば妊娠率の低下を避けられるかも
しれません。そのためのガイドになるのがこの本です。

・妊娠しやすいカラダづくりBOOK GUIDE
http://www.akanbou.com/bookguide/isbn10-4480063765.html

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当社製品&サービス________________________________________________

・サプリメント:BABY&ME~新しい命のための環境づくり
 http://babyandme.jp/

・翻訳書:妊娠しやすい食生活
 http://www.akanbou.com/shoku/

・妊娠しやすいカラダづくり BOOK GUIDE
http://www.akanbou.com/bookguide/


編集後記____________________________________________________________

ダイエットのサプリメントの広告に「食べ過ぎた・・・を、なかったことに
する!」なんていうコピーをよくみかけます。

とっても心に響きます。

でも、よく考えてみれば、そんなことはあり得ないことで、もしも、本当に
なかったことになるんだったら、身体にもダメージを与えることになってし
まいます。

もしも、食べ過ぎた分をなかったことにしたいのであれば、食べた後、運動
する、といっても決して激しいものではなく、たとえば、歩くことです。

そうすれば、食べて上昇した血統値も下がって、インスリンの出番がなくな
り、脂肪がつきにくくなり、筋肉をつくることにもなります。

いずれにしても、「なかったことに」は悪魔のささやき、です。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.648
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お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします
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不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整
理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出
来る限り客観的な視点で、お届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
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・自社配信: 1,546部
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・合計部数: 5,292部(11月15日現在)
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