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VOL.334 アメリカ生殖医学会から

2009年10月25日

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 妊娠しやすいカラダづくり VOL.334 2009年10月25日配信
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                      http://www.akanbou.com
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じぶんたちにあったこたえをだすために・・・

なかなかお子さんが授からないことに悩むカップルが、
悩みを克服するために、"二人で話し合い、考えを整理"して、
"自分たちにふさわしい答えを出す"上でのヒントになるような情報を、
出来る限り客観的な視点で、毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。

---[目次]-----------------------------------------------------------

▼今週の更新情報一覧
10月19日から10月23日までのサイト版「妊娠しやすいカラダづくり」

▼今週の特集
アメリカ生殖医学会学術集会から

▼妊カラニュース
Fone祭りでサプリメントを特別価格にて販売します!

▼妊カラ運営会社からのお知らせ

▼編集後記


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           今 週 の 更 新 情 報 一 覧
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2009年10月23日 最新ニュース
ストレス低減プログラムと不妊治療の治療成績の関係 
http://www.akanbou.com/news/news.2009102301.html
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2009年10月22日 最新ニュース
精索静脈瘤の男性の喫煙が精子に及ぼす影響 
http://www.akanbou.com/news/news.2009102201.html
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2009年10月21日 妊娠報告
PCOSで1年間の無排卵の後、ダイエットと5回目のAIHで
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2009102101.html
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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com


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           今 週 の 特 集

         第65回アメリカ生殖医学会から
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さる10月17日から21日まで、
ジョージア州アトランタで、
アメリカ生殖医学会が開催されました。

学術総会では、口頭とポスター、
あわせて903の最新の研究結果が発表されました。

今週は、そのなかから、役に立ちそうな報告をご紹介します。

■飲酒やBMIは体外受精の成績にどのような影響を及ぼすのか?

まずは、生活習慣に関連するもので、
対象人数が、比較的多く、
また、研究の方法が信頼できそうな報告をピックアップします。


---[テーマ]-------------------------------------------------------

飲酒と体外受精の治療成績との関係

---[結 論]-------------------------------------------------------

女性、男性、ともに、週に6単位※以上のアルコールを飲む夫婦は、体外受
精で妊娠、出産に至る確率が25%低下する。

---[内 容]-------------------------------------------------------

ハーバード大学医学部の研究チームは、初めての体外受精を受ける予定のあ
るカップル、2574組を対象に、アルコール摂取の量や頻度、よく飲むア
ルコールの種類などを調査しました。

平均年齢は、女性が35歳、男性が37歳で、週に1単位もアルコールを飲
まないのは、女性では56%、男性で34%いました。毎日、飲むのは女性
で4%、男性で5%でした。

年齢や喫煙、体重の影響を排除し、飲酒と体外受精の治療成績を分析したと
ころ、週に6単位以上のアルコールを飲む女性は妊娠率が18%、同じ量を
飲む男性はパートナーの出産率が14%低下、さらに、同じ量を、女性、男
性、ともに飲むカップルは、出産率が25%低下しました。

アルコールの種類では、女性は白ワイン、男性はビールが、最も治療成績に
マイナスの影響を及ぼしていました。

白ワインを週にワイングラスで1~9杯飲む女性は出産に至る確率が24%
低く、移植のキャンセル率が23%高く、毎日ビールを飲む男性は、パート
ナーが出産に至る確率が30%低く、移植のキャンセル率は38%高かった
とのこと。

★研究チームのリーダーのコメント

妊娠を目指す女性はお酒をやめるようにアドバイスされるべき。

★アルコールと妊孕性の関係についてのこれまでの報告

女性の飲酒は少量であっても、妊娠しづらくさせるとの報告もあれば、それ
ほどの影響は見られないと、これまでの報告は相反する結論を導いています。

★専門家のコメント

アルコールと妊孕性の関係についてはエビデンスは明確ではありません。た
だし、今回の報告から、妊娠しづらい状態にあるカップルにとっては、そう
でないカップルに比べて、アルコールの摂取が妊娠する力に及ぼす影響が大
きいということが言えるかもしれません。

精子も卵子も成熟するのに約3ヶ月かかることから、体外受精を予定してい
るカップルは、少なくとも治療に3ヶ月前から、二人とも禁酒するのが無難
でしょう。

★妊カラ編集室から

アルコールの影響については個人差が大きいようで、妊娠しやすさに及ぼす
影響は一概には言えないようですが、今回の報告で、体外受精の治療成績と
の関係は明らかです。

専門家のアドバイス通り、不妊治療を受けている方は、夫婦ともども、お酒
を飲まないに越したことはないようです。

ただし、お酒を飲めば、妊娠できなくなるというわけではありませんので、
お酒を飲まないことが、かえって、ストレスになるようであれば、量に注意
して飲むほうがよいのかもしれません。

※1単位のアルコールに相当する量

・ビール、発泡酒 250ml(中ビン、ロング缶の半分)
・チュウハイ 180ml(コップ1杯、350mlの缶の半分)
・焼酎 50ml
・日本酒 80ml(0.5合)
・ワイン 100ml(ワイングラス1杯弱)
・ウィスキー 30ml(シングル1杯)


---[テーマ]-------------------------------------------------------

母親になる女性のBMI(体格指数)と体外受精の治療成績との関係

---[結 論]-------------------------------------------------------

BMIが大きくなるほど、妊娠率や出産率が低下し、反対に死産や早産のリ
スクが高くなる。

---[内 容]-------------------------------------------------------

ミシガン州立大学の研究者をリーダーとするチームは、20,588名の女性を、
体格指数により、オーバーウェイト(BMI:25~29.9)の11,710名、肥満度1
(BMI:30~34.9)の5,187名、肥満度2(BMI:35~39.9)の2,276、肥満度3
(BMI:40以上)の1,415名と、4つのグループに分けました。そして、適性
体重(BMI:18.5~24.9)の28,094名の女性と体外受精の治療成績を比較しま
した。

その結果、肥満度1の女性は、妊娠率で9%低く、出産率で20%、それぞ
れ低く、反対に、早産のリスクは33%高く、死産のリスクは倍になること
がわかりました。また、肥満度2の女性では、妊娠率で28%、出産率で
26%低く、早産のリスクは38%高く、死産のリスクは倍、肥満度3の女
性では、妊娠率で35%、出産率で25%低く、早産のリスクは34%高く、
死産のリスクが倍でした。

★研究チームのリーダーのコメント

肥満女性は、不妊治療を始める前にダイエットすべき。

★体重と妊孕性の関係についてのこれまでの報告

太り過ぎていても、やせ過ぎていても、妊娠しづらくなるとの明確なエビデ
ンスがあります。

★妊カラ編集室から

体重が妊孕性に及ぼす影響は明らかです。ただし、知っておきたいのは、だ
からといって、必ずしも、BMIを適性範囲にしなければ妊娠できないとい
うわけではありません。

肥満の女性、男性とも、まずは、現在の体重の10%の減量を目標に少しず
つ、無理のない範囲でダイエットを目指すのがいいと思います。

それだけで、妊娠する力が顕著に高まると報告されています。

BMIを絶対視することも、無理なダイエットをする必要もないことを知っ
ておくべきです。

また、今回の研究チームは、肥満女性が卵子の提供を受けた際の治療成績を
報告しています。それによりますと、卵子の提供を受けることで、妊娠率、
出産率ともに、顕著に高くなり、たとえ、BMIが増えてもその傾向は変わ
らないとのこと。

このことから肥満によるマイナスの影響は、主に、卵子の質の低下にあらわ
れると考えられます。

このように、さまざまな生活習慣が妊娠する力に影響を及ぼすことは明らか
です。食事面、運動面、メンタル面、そして、嗜好面と、すべてにおいて、
バランスが大切です。

■サプリメント摂取は意味があるのか?

そのようなカラダづくりに意識したうえで、妊娠を望むうえで、サプリメン
トを摂取するのは意味のあることなのか、これもまた、関心の高いテーマで
はないでしょうか。

妊娠を望む女性のとって、葉酸やマルチビタミンミネラルのサプリメントの
摂取は有効であるとのエビデンスは明確です。

たとえば、厚生労働省は、お子さんの先天性異常を防ぐことを目的に、妊娠
の前から、1日に400マイクログラムの葉酸のサプリメントを摂取するこ
とを推奨しています。

また、現代の食をとりまく事情を考えると、バランスのよい食事に留意しつ
つ、基礎的な栄養成分(ビタミンやミネラル)を補うことで、生殖機能を整
えることも意味のあることです。

さて、それ以外のさまざまな栄養成分については、常に、最新の研究動向を
チェックしておきたいものです。


---[テーマ]-------------------------------------------------------

ミトコンドリア栄養成分の卵巣機能の改善効果について

---[結 論]-------------------------------------------------------

コエンザイムQ10の摂取によって、高齢のマウスの卵巣機能や卵子のミト
コンドリアの機能が改善した。

---[内 容]-------------------------------------------------------

カナダの研究チームは、8か月の高齢マウス40匹と対照群の10ヶ月の若
いマウスに、18週間にわたって、コエンザイムQ10とレスベラトロール、
アルファリポ酸の3つのミトコンドリアで働くとされる栄養成分を、それぞ
れ、ランダムに分けて、摂取させました。

その後、卵巣刺激を行ったところ、コエンザイムQ10を摂取させたマウス
のグループは成熟した卵子の数が、顕著に多く(11.7対19.2)、活性酸素濃
度が低く、ミトコンドリアの活性度が高くなりました。

★研究チームのコメント

これまでに、高齢女性の卵子に若い女性の細胞質を注入することによって、
妊娠率が若い女性のレベルに高まることから、卵子の質は細胞質のミトコン
ドリアの数や活性度で決定されると考えられます。

そこで、ミトコンドリアで働くとされる栄養成分をマウスに2ヶ月半摂取さ
せ、卵巣の機能を調べたところ、コエンザイムQ10を摂取させたマウスの
み、卵巣やミトコンドリアの機能が高まることを確かめました。

このことから高齢による不妊女性はコエンザイムQ10のサプリメントを摂
取することは意味のあることであると考えられます。

★妊カラ編集室より

一時期話題になったDHEAも、期待ほどの効果を得るには至っていないよ
うに、摂取すれば、確実に、卵巣機能を高められ、妊娠の確率が高まるよう
な栄養成分は、現段階では存在しません。

卵巣が健全に機能し、質のよい卵子が排卵される頻度を高めるためには、単
一の栄養成分の摂取に期待するのではなく、バランスのとれた食事とウォー
キングのような有酸素運動、そして、ストレスに負けない前向きなココロを
つくること、そのうえで、栄養成分を補充するとすれば、ミトコンドリアで
働くとされる、コエンザイムQ10やL-カルニチン、アルファリポ酸など
が有効であると考えられます。

あくまで、特定の栄養成分に頼るのではなく、優先順位を間違えないことが
大切です。

たとえば、一例として、コエンザイムQ10やL-カルニチン、アルファリ
ポ酸は、ミトコンドリアで働きますが、適度な運動をすることで、卵子の質
を左右するミトコンドリアの数が増えることが分かっています。

とにかく、年齢による卵巣機能の低下に打ち勝つには、これさえやっておけ
ばとか、これさえ摂っておけばというようなことではなく、戦略的に取り組
むことが大切です。


---[テーマ]-------------------------------------------------------

レスベラトロールの子宮内膜症の抑制効果について

---[結 論]-------------------------------------------------------

レスベラトロールはマウスに移植した子宮内膜症の数や大きさを低減させた。

---[内 容]-------------------------------------------------------

子宮内膜症を移植したマウスを2つのグループに分けて、一方にはレスベラ
トロールを、もう一方には賦形剤を、10日間にわたり与えた。その結果、
レスベラトロールを与えたグループのマウスは子宮内膜症の数や大きさが顕
著に低減した。

★研究チームから

レスベラトロールは子宮内膜症を抑制する可能性がある

★妊カラ編集室から

レスベラトロールは、ブドウの皮や赤ワイン、ピーナッツの薄皮に含まれる
ポリフェノールで、天然の抗酸化物質です。赤ワインに多く含まれることか
ら、フレンチパラドックスの正体ではないかと注目されましたが、2006
年に、レスベラトロールの寿命延長効果が発表されるやいなや、爆発的な注
目を浴びている栄養成分です。

今回の子宮内膜症の抑制効果についての動物試験は興味深い結果になってい
ます。

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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com


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妊 カ ラ ニ ュ ー ス
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Fone祭りでサプリメントを特別価格にて販売します!
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既に、お知らせしている通り、
来たる11月3日(祝)、
東京大手町の日経ホールで、
Fine祭り2009が開催されます。
http://j-fine.jp/matsuri/2009/matsuri.html

今年も、株式会社パートナーズは、
Fineの活動の趣旨に賛同し、出展協賛させていただきます。

出展ブースでは、
ネイチャーズギフトのサプリメントを特別価格にて販売します。

また、サプライズなプレゼントもご用意しています。

Fine祭り2009に参加される予定の皆さんは、
ぜひとも、ブースにお立ち寄りくださいませ。

皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

お待ちしています!

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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com


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[女性用]妊娠前、妊娠後のサプリメントの理想形
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[男性用]男性不妊を専門とする泌尿器科医が監修
http://www.nature-g.com/shohin/naturesgift/05.html

・コエンザイムQ10+L-カルニチン+アルファリポ酸
http://www.nature-g.com/shohin/yarbaprima/15.html

・レスベラトロールを含むアンチオキシダントブレンド
http://www.nature-g.com/shohin/naturesgift/04.html

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 編 集 後 記
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しっかりと気温が下がってきました。

冷えは女性の大敵というのは、
よく知られていると思いますが、
男性とて、全く同じことです。

ここ1ヶ月ほど、腹巻をしているのですが、
その効果は予想以上で、驚いています。

お腹を冷やさないだけでなく、
とにかく、全身がラクになるように思います。

さすがに腹巻にスーツは厳しいので、
まずは、就寝時に着用してみてはいかがでしょうか?

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.334
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◎発行部数
・自社配信: 246部
・まぐまぐ:5,377部
・合計部数:5,623部(10月25日現在)
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◎「妊娠しやすいカラダづくり」のバックナンバーはこちらから
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000116311
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場合がございます。匿名などのご希望があれば、明記してください。また、
掲載を望まれない場合も、その旨、明記願います。メールに記載された内容
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【編 集】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
【監 修】 西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)  
【サイト】 http://www.akanbou.com
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