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VOL.270 妊娠しやすい"環境"づくり

2008年08月03日

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            妊娠しやすいカラダづくり

    2008/8/3 No.270
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http://www.akanbou.com
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このメールマガジンは、不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような、
そんな不妊に関するさまざまな情報を、出来る限り客観的な視点で、
毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。

-[お詫び]-----------------------------------------------------------

事情により、この号も月曜日配信になったことをお詫びします。
次号よりは、日曜日に配信いたします。

-[INDEX]------------------------------------------------------------

》編集長コラム 妊娠しやすい"環境"づくり
》今週の更新情報
》最新ニュース解説 新しい生命に影響を及ぼすもの
》妊娠しやすいカラダづくり編集室から
》編集後記

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              編集長コラム
               VOL.270
           妊娠しやすい"環境"づくり
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アメリカのハーバード大学の研究者らは、
まるで、肥満は伝染するかのような、
とても興味深い調査結果を発表しています。

32年間、友人や家族を含む1万2067人の体重を測定し続けた結果、
体重の増加は周りの人の体重に影響を受けることが判明したというのです。
http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/357/4/370

誰かが肥満になれば、
その配偶者も肥満になるリスクは37%、
その友人の場合には57%も高くなるというのです。

ただし、知り合う前から肥満だった場合には影響はなく、
知り合った後で、太り始めた場合にのみ影響が出るのだそうです。

それは、同じ食卓を囲む人が、美味しそうにモリモリ食べると、
こちらもつられて、たくさん食べてしまうとか、
親しい人が太ることで、
肥満への抵抗感が薄れてしまうといったことがあるのではないかと、
そんなコメントが述べられています。

また、反対に、健康な食生活も周囲の人間に影響するとのこと。

そう言われてみれば、なるほどと、
誰しも思い当たる節があるかもしれません。

よく、連鎖的に妊娠する人が出たり、
女性が一緒に生活すると月経サイクルが似てくることがあるのも、
もしかしたら、根本的には、
同じメカニズムが働いた結果なのかもしれません。

私たちが開催している気功教室やファーティリティレッスンでも、
これまでに、何度も、そんな経験をしたものです。

人間、たいていのことは、
自分の意思やモチベーションで、判断、行動していると思っていても、
知らず知らずのうちに、さまざまな刺激を受けているに違いありません。

そして、それは、無意識であるからこそ、
その持続力は強力で、精神的、肉体的な影響力も大きくなるのでしょう。

であれば、妊娠しやすいカラダや心をつくるためには、
禁欲的に、何かを自分に課すというやり方ではなく、
妊娠しやすい"環境づくり"という発想でもって、
取り組んだほうがいいのかもしれません。

自ら、環境に働きかけ、環境を整え、
その結果として、自らを、いい方向に変えていくということです。

たとえば、よい食習慣を身につけるには、
自分一人で頑張るよりも、
夫婦で、そして、仲間と取り組んだほうがうまくいきやすそうです。

また、身体を動かすことが気持ちいいと、楽しんでいる、
ヨガや気功なんかのグループに加わってみるのもいいでしょう。

あるいは、外食する際には、予め、
オーガニックな食材や調理法にこだわっているお店を探しておくと、
いやな思いをせずに食事を楽しむことが出来るに違いありません。

さらには、日々の食材を、どこで購入するかも、
食生活の環境を整える意味で、とても、とても大切です。

理想的には、スーパーやコンビ二ではなく、
八百屋や魚屋さん、お豆腐屋さんとお付き合いするのがいいのですが、
最近では、インターネット通販で、
安心できるオーガニックな食材を調達できます。

まさに、カラダづくりは、環境づくりからと、言えなくもありません。

最後に私からの提案。

コンビニで調達する食べ物は、
ミネラルウォーターか、プレーンヨーグルトだけにすること。

コンビニがどこにでもあるという環境の影響は、
決して、小さくありません。

環境づくりには、知らず知らずに、
悪い影響を及ぼしているものを見極めることも大切です。

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編集長コラムについてのご質問ご感想は下記のアドレス宛お寄せください。
news-master@akanbou.com

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            今 週 の 更 新 情 報
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2008年8月2日  最新ニュース
体外受精児の出産前後の合併症のリスクが高いのは治療が原因ではない
http://www.akanbou.com/news/news.2008080201.html
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2008年7月31日 最新ニュース
子宮鏡下子宮中隔切除術後は妊娠率や出産率が高まる
http://www.akanbou.com/news/news.2008073101.html
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2008年7月30日 最新ニュース
体外受精を受けている夫婦における精神障害の有病率調査
http://www.akanbou.com/news/news.2008073001.html
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2008年7月28日 妊娠報告
3回の人工授精の後、2回目の体外受精で
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2008072801.html
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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com

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             最新ニュース解説
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体外受精で生まれた子どもは、
低体重や早産、死産などの出生前後のリスクが高くなりますが、
ノルウェイからの研究報告では、
体外受精児の合併症のリスクが大きくなるのは、、
体外受精、すなわち、体外で卵子と精子を操作するという、
人為的な医療的介入による影響ではないことがわかったとのこと。

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体外受精児の出産前後の合併症のリスクが高いのは治療が原因ではない
http://www.akanbou.com/news/news.2008080201.html
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いったい、どのように、このことを確かめたのでしょうか。

ノルウェイの大学の研究チームは、
体外受精でお子さんを授かった女性と自然妊娠でお子さんを授かった女性、
そして、体外受精、自然妊娠、両方で、お子さんを授かった女性を対象に、
それぞれの出産時の合併症の発症率を調査し、比較したのです。

それぞれのグループの規模は、
体外受精出産グループが8229人、
自然妊娠出産グループが130万人、
そして、両方の方法で出産経験のあるグループが2546人です。

その結果、全体では、体外受精出生児は、
自然妊娠出生児に比べて、
平均体重で25グラム軽く、妊娠期間で平均2日短く、
そして、低体重児や死産のリスクは、
それぞれ、26%、31%高かったのにもかかわらず、
体外受精でも、自然妊娠でも出産した女性では、
体外受精出生児の体重は9グラム軽く、
妊娠期間で0.6日短いだけで、ほとんど変わらなかったとのこと。

これで、体外受精を受けて妊娠した場合、
出産前後のさまざまなリスクが高まるのは、
治療を受けたことが原因ではないことが確かめらたとしています。

次に、アメリカの厚生労働省にあたる役所の調査研究です。

妊娠前の糖尿病が、子どもの複数の先天性異常のリスクを高めることが、
明らかになったというのです。

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妊娠前の糖尿病は子どもの複数の先天性欠損の発症リスクを高くする
http://www.cdc.gov/media/pressrel/2008/r080730.htm
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全米の先天性欠損のお子さんを出産した母親への調査で、
妊娠前に糖尿病と診断された女性は、
そうでない女性や妊娠糖尿病の女性に比べて、
複数の先天性欠損がある子どもを出産するリスクが、
3〜4倍も高くなることが分かったとのこと。

これまでも、肥満や喫煙が、
先天性欠損のお子さん出産するリスクが高くなるという、
研究報告がなされていましたが、
妊娠前の糖尿病の影響についての報告は初めてのようです。

誰しも、授かったお子さんが健康に生まれてくることを願うわけで、
だからこそ、やむなく高度な生殖医療の助けを借りざるを得ない場合には、
その影響が気になるのも、また、当然のことでしょう。

これまで、体外受精が子どもの健康にどのように影響を及ぼすのか、
出生時だけでなく、長期間の追跡調査なども実施されています。

そもそも、何らかの異常や病気は、
複数の要因が相互に作用し、発症するものなのでしょうが、
現在までのところ、高度生殖医療については、
おおむね、安全であると考えられる調査結果のようです。

このことは、新しい生命は、
ある意味で、私たちが考えている以上に強いというか、
生命力が強いからこそ、生まれてきたと言えるのかもしれません。

それとともに、妊娠前、妊娠中の母親の身体の状態の影響は、
決して、小さいものではない、
その影響度は、生殖医療による介入による影響とは、
比べものにならないくらいかもしれません。

決して、誰のせいということではなく、
妊娠しやすいカラダをつくるということは、
同時に、授かってから、
新しい生命が健全に育つ母体づくりにもなるということではないでしょうか。

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上記の記事についてのご意見、ご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com

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        妊娠しやすいカラダづくり編集室から
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編 集 後 記
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現代は、情報化社会と言われています。

でも、それは、何かを伝える手段が多彩になったこと、
そして、その結果、早く伝えられるようになり、
たくさん伝えられるようになったということであって、
だからといって、人間があらゆる物事についての情報が多くなったとか、
理解が深まったということにはなっていないようです。

ところが、情報化社会だから、こんなことは知っているだろうと、
思ってしまいがちになっているかもしれません。

先週から、たまたま、
お子さんを授かることについての夫婦の意識のギャップについて、
3組のご夫婦の話しをお聞きして、痛感したのは、
女性と男性の意識や知識のギャップを埋める努力をしないといけないなと。

そもそも、意識や知識のギャップがあるのは、
当たり前なことかもしれませんから。

特に、不妊治療を受けるようになったら、
意識して、二人で、その意味について、
つまり、不妊治療を受けるというのは二人にとって、
どんな意味があって、二人の人生においては、どんな位置づけなのか、
億劫がらずに、照れないで、たくさん、話しあうことが、
絶対に必要だと思います。

だって、不妊治療を受けずに、授かるご夫婦もいるわけで、
悲しいかな、現時点では、
それをスタンダードにした社会になっているからです。

であれば、自分たちのスタンダードが要ると思うのです。

治療を受けること、妊娠することが、決して、目的ではないわけですから、
そのことの、二人にとっての意味を、
言葉にして話しておくことが大切だと思うのですね。

暑いですね。でも、油断すると体を冷やしてしまいます。
くれぐれも気をつけましょうね。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] No.270
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◎発行部数
・自社配信: 845部
・まぐまぐ: 5,636部
・合計部数: 6,481部(8月3日現在)
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http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000116311
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【編 集】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
【監 修】 西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)  
【サイト】 http://www.akanbou.com
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