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VOL.117 母親となる女性の栄養状態が影響するもの

2005年08月13日

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           妊娠しやすいカラダづくり 
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 2005/8/13 #117
━不妊に悩むカップルを応援します!━━━━━━━━━━━━━━━━━                
http://www.akanbou.com
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このメールマガジンは、不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような、
そんな不妊に関する様々な情報を、出来る限り客観的な視点で提供します。
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みなさん、こんにちは。
いつもお読み下さってありがとうございます。

皆さんのところではお盆休み中でしょうか?

お盆休みのように長期に休める機会は、
特に、メンタル面で、妊娠しやすいカラダづくりには絶好のチャンスです。

何かと仕事や家事に追われがちな日常とは気分を切り替えて、
是非とも、リフレッシュすることを最優先したいものです。

ところで、夏の果物と言えばスイカですが、
スイカには男性の生殖能力を向上させる成分が豊富に含まれるそうです。
http://www.theacorn.com/news/2004/1028/Health_and_Wellness/072.html

トマトに含まれる成分として知られている「リコピン」ですが、
意外や意外!同量当たりに含まれる量はトマトよりもスイカの方が多いそう。

なんでも、男性は、肝臓と睾丸にリコピンが蓄積されていて、
男性不妊と診断された方の精液中のリコピン量が、
平均の半分程度であったことから、
リコピンと男性の生殖能力には何らかの関係があるのではと、
考えられています。

また、スイカには、シトルリンというアミノ酸の一種も豊富で、
なんと、バイアグラのような働きがあるのだとか。

それは、シトルリンが発生させる一酸化窒素が、
ペニスに流入する血流を増やすからです。

リコピンは、スイカに赤い果肉の部分に、
シトルリンは、白い皮の部分に豊富なのだそうです。

あっ、だからと言って、スイカを何個も食べましょう、
なんていうことを言いたいのではありません。

それは、"健康バラエティー"番組や雑誌の"手口"です。

そうではなくて、馴染みのあるスイカにさえ、
生殖力を高める成分が含まれているわけですから、
とにかく、果物にしろ、野菜にしろ、
偏りなく、たくさんの種類を食べることが大切だということですね。

それでは、いつもより少なめな今週の更新情報です。

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            ★今週の更新情報★
  http://www.akanbou.com
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2005年8月9日 最新ニュース
葉酸不足で低体重児のリスクが高まる
http://www.akanbou.com/news/news.2005080101.html
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2005年8月8日 気功的生活のすすめ
心と体の関係
http://www.akanbou.com/column/kikou-top.html
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上記の記事についてのご質問等は、下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com


━[TOPICS]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    
       不自然な妊娠の形態が出生児に及す影響は? 
   
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高度な不妊治療を受けようとするカップルは、
治療によって子供を授ることを期待しながらも、
体外受精や顕微授精という、ある意味、不自然な妊娠の形態によって、
生まれくる子供に何らかの悪影響が及びはしないか、
不安に感じることがあるかもしれません。

この答えは、これまで高度な治療で生まれた子供のその後を、
地道に調べることでしか出せません。

いまや、体外受精による出生児が10万人を超えているのもかかわらず、
日本では、これまで、そのような追跡調査は驚くほど少ないものでした。

■不自然な妊娠の形態が出生児に及す影響は?

8月初旬に大阪で開催された日本受精着床学会で、
学会の調査委員会によって、
1997年に体外受精を受けた夫婦から生まれた子供の、
5歳時点での心身の状態をアンケート調査した結果が発表されました。

44施設から男女817人の追跡調査結果によりますと、
染色体異常や発育障害、臓器の構造異常などの先天性異常があったのは、
顕微授精で約3%、体外受精でも約3%であったとのこと。

自然妊娠によって出生した子供の出生直後で1.8%とされており、
やや高い割合ではありますが、5歳時点の調査のため、
出生直後よりも異常が見つかりやすいことを考慮に入れると問題なく、
身体や精神面の発育、発達でも違いは見られなかったとしています。

高度な不妊治療による先天性異常の発生率には、
特に、差は見られなかったのですが、
出生児が生殖年齢に達するまで継続する必要があるとしています。

■長期に渡る影響は不明なまま

これまで、海外で実施された追跡調査をみても、

※体外受精で生まれた子供の健康問題
http://www.akanbou.com/news/news.102101.html
※高度生殖補助医療のリスクを懸念
http://www.akanbou.com/news/news.102601.html
※体外受精の出生児への影響は?
http://www.akanbou.com/news/news.113001.html
※顕微授精は出生児の健康状態に影響を及すことはない
http://www.akanbou.com/news/news.030901.html
※体外受精で生まれた子供は背が高い
http://www.akanbou.com/news/news.060902.html
※顕微授精のよる知能障害は見られない
http://www.akanbou.com/news/news.062303.html

概ね、出生児への影響については、それほど心配する必要はなさそうです。

ただし、いずれも5〜8歳時点までの追跡調査で、
生殖年齢に達して、次の世代への影響までは確認出来ていません。

━[TOPICS-2]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    
         母親の栄養状態が及す影響は? 
   
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最近のさまざまな調査研究は、母親となる女性の栄養状態が、
胎児に及す影響の大きさを次々と明らかにしています。

■母親の栄養状態が及す影響は?

妊娠の形態にかかわらず、
母親の胎内環境が胎児の健康状態に及す影響は明らかです。

※葉酸不足が及す影響

これまで、葉酸の不足が、
二分脊椎症のような神経管障害のリスクを高めるとされていましたが、
http://www.akanbou.com/news/news.100601.html
最近、低体重児の出産リスクをも高めることが明らかにされました。
http://www.akanbou.com/news/news.2005080101.html

これまで、妊娠中の喫煙や飲酒が、
低体重児のリスクを大幅に高めることが知られていましたが、
http://www.akanbou.com/news/news.032601.html
喫煙による葉酸の血中濃度低下や飲酒による葉酸の吸収阻害と、
喫煙や飲酒と葉酸不足の関係を指摘されています。

※母親の栄養不足が子供を肥満に
http://www.akanbou.com/news/news.060901.html
※母親の栄養不足が低体重児の出産リスクを高める
http://www.akanbou.com/news/news.040401.html
※妊娠中の飲酒は子供のIQに悪影響を及す
http://www.akanbou.com/news/news.111902.html
※妊娠時の肥満は娘の不妊を招きやすい
http://www.akanbou.com/news/news.062801.html
※妊婦はマグロの食べ過ぎに気をつけて
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050813-00000023-san-soci

■体外受精において培養液が受精卵の成育に及す影響

母親の子宮内の環境が胎児に及す影響は明らかなようですが、
それでは、もっと、遡ってみるとどうでしょうか?

それは、妊娠のプロセスにおいて、です。

これまでの子供へ影響については、
実際に生まれた子供を調査すればよいのですが、
果たして、妊娠のプロセスにおける影響は、
まさに、ブラックボックスで調べようがありませんでした。

おそらく、受精卵の健全な発育には、
母親になる女性の栄養状態が影響を及すことは間違いありません。

体外受精が一般化したことで、
受精以降の成長の様子を直接、目で確認出来るようになって、
培養液によって、受精卵の育ちぐあいが異なることが確認出来たからです。

体外受精での培養液とは、
自然妊娠では、母親となる女性の卵管や子宮内の環境にあたるわけです。

■母親となる女性の栄養状態が生殖能力を左右する

いかがでしょうか?

母親となる女性とその母親の二人の栄養状態は、
卵子の質に大きく影響を及し、
母親となる女性の卵管や子宮内の栄養状態は、
受精卵の育ち具合に影響を及し、
母親の栄養状態は、胎児の健康に大きく影響を及すのです。

まさに、母親となる女性の栄養状態は生殖能力を左右すると言えます。

※生活を見直すことから始めましょう
http://www.akanbou.com/5step/step1/step1.html


━<妊カラウィークリースペシャル>━━━━━━━━━━━━━━━━━

          "妊カラ"ウィークリー【14】

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"妊カラ"ウィークリーです。

今週のトピックでも取り上げましたが、
ビタミンB群の一種、葉酸は胎児の発育の不可欠な役割を果たします。

具体的には、二分脊椎症のような神経管の奇形を予防したり、
常位胎盤早期剥離や流産、死産、低出生体重児、子宮内胎児発育遅延、
さらには、妊娠中毒症を予防するのです。

★葉酸の働きとは?

大切な遺伝情報であるDNAを構成する核酸やタンパク質の合成に関わり、
成長を促進する作用があることから、
盛んに細胞分裂を繰り返す生命の誕生、成長時に大変重要な栄養素なのです。

★日本はやや対策を講じるのが遅れたものの

もともとアメリカやヨーロッパでは神経管障害が多く発生していたため、
1992年に葉酸を摂取することを勧告することで、
それ以降、年々、障害の発症数は減少していきました。

ところが、もともと、従来の和食には葉酸が多く含まれていたため、
世界的にも日本では神経管障害の発症数は少なかったため、
アメリカやヨーロッパに比べて、対策を講じるのが遅れました。

ところが、食生活の変化によって葉酸の不足傾向が顕著になるに従って、
神経管障害の発症数が増加傾向になり、
減少傾向を示していたアメリカやヨーロッパを抜いて、
世界でもトップクラスの発症数を記録することになってしまいました。

★2000年12月に厚生労働省が葉酸摂取を呼び掛ける

そして、おそまきながら、厚生労働省は、
妊娠を意識する女性は、1日に400μgの葉酸を、
サプリメントで摂取することを、推奨するようになりました。

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   妊娠を意識したその日から1日に400μgの葉酸を!

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よく誤解されるのですが、
何のために葉酸を摂取するのかと言いますと、
生まれくる子供の先天性の障害の予防を始めとして、
新しい生命の健全な成長のためです。

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葉酸摂取のポイントとして
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★妊娠が判明してからでは遅い

先天性異常の多くは、妊娠直後から妊娠10週以前に発生しています。
特に中枢神経系は妊娠7週未満に発生することが知られています。

ですから、実際のところ、妊娠が判明してから、
あわてて葉酸を摂取しだしても、時、既に遅し、なのです。

多くの研究報告をチェックしますと、
妊娠の1ヶ月以上前から葉酸を摂取することによって、
妊娠時に葉酸の血中濃度を高めておくことが必要になります。

実際にいつ妊娠するか、誰にも予測出来ませんので、
現実的な葉酸の摂取開始は、
"妊娠を意識したその日から"ということになります。

★葉酸はサプリメントで摂取するのがよい

葉酸は、その字の通り、ほうれん草等の葉っぱに豊富なのですが、
特徴として、熱に弱く、調理に際して50%近く、壊れてしまったり、
水溶性のためにゆで汁に溶け出してしまうため、
調理途中で失われやすいのです。

ですから、どうしても食事からだけでは、
厚生労働省が推奨する1日の摂取量をまかなうのは、
心もとないものです。

やはり、葉酸はサプリメントで摂取することがよいとされています。

★Bコンプレックスとして摂取する

葉酸は、ビタミンB群の一種です。

ビタミンB群の特徴としては、
ビタミンB群個々の栄養素は、それぞれ独自の役割を担っているのですが、
人間の体内では、一連の鎖のように利用され、
チーム全員が揃わないとそれぞれの役割が十二分に発揮されないのです。

ですから、葉酸を単体で摂取するのではなく、
ビタミンB群全てを摂取することが大切なのです。

★デリケートな時期のサプリメント摂取は品質を重視

妊娠前から妊娠中にかけてのデリケートな時期に摂取するサプリメントは、
品質を重視したいものです。

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■編集後記 
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ついつい、高度な不妊治療は、不自然な妊娠の形態であることから、
いろいろなリスクを心配しがちですが、
今回のトピックスにあるように、実際には、妊娠の形態よりも、
母親となる女性の栄養状態のほうがよりリスクの引き金になるようです。

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妊娠しやすいカラダづくり No.117
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http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000116311
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【発 行】 株式会社ライフケアマネジメント内
      [妊娠しやすいカラダづくりプロジェクト]
【発行責任者】細川忠宏(不妊カウンセリング学会所属)
【編 集】 酒井奈緒
【監 修】  荻田浩司(内科医・医学博士)
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