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VOL.105 低温期に豆乳が良いって本当?

2005年05月21日

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           妊娠しやすいカラダづくり 
         [メルマガ版毎週土曜日配信] 

 2005/5/21 #105  
━不妊に悩むカップルを応援します!━━━━━━━━━━━━━━━━━                
http://www.akanbou.com
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みなさん、こんにちは。
いつもお読み下さってありがとうございます。

昨日(20日)、韓国ソウル大学の研究チームが、
昨年に続いて、クローン胚から、
あらゆる組織の細胞になれる胚性幹細胞(ES細胞)を作ることに成功したと、
大きく報道されています。

世界最先端の生殖技術のなせる技ですね。

女性から卵子を提供してもらい、
その卵子から遺伝情報が存在する核を取り出して、
代わりに、別の人の皮膚の細胞から取り出した核を移植することで、
クローン胚が作られます。

このクローン胚を胚盤胞まで培養して、
そこから取り出した細胞が、
分裂のプロセスで、身体のあらゆる組織や臓器になっていく、
いわゆる、ES細胞と呼ばれる、"万能細胞"が得られるのです。

因みに、その胚盤胞を女性の子宮に移植すれば、
クローン人間がうまれます。

これが、体細胞クローンで、
皮膚細胞を採取した人と全く同じ遺伝情報を持つ"クローン人間"が、
要するに、別人であって、同一人物が"作られる"のです。

精子が介在しない、そうです、男性が介在しないで、
全く同じ遺伝情報を持つ人間を作ることができるのがクローン技術です。

もちろん、クローン人間を作ることは世界的に禁止されていますが、
治療目的で、ES細胞を作成することは、日本や韓国、英国などでは、
認められています。

ES細胞というのは、前述の通り、
分裂し続けていく過程で、全ての組織や臓器になる訳ですから、
病気の人の皮膚細胞から核を取り出して、
クローン技術でもって、このES細胞を培養すれば、
健康な臓器や組織を得ることができる訳で、
それを悪い臓器や組織と"交換"すれば、
病気を完璧に治療することができるのではないかと、
そんな魂胆でもって、世界中の研究者が、
日夜、火花を散らして競争しているんですね。

遺伝情報が全く同じ組織や臓器であれば、
機械のパーツを交換するように、
身体を治せるのではないかということです。

そんな中で、韓国のソウル大学の研究チームは、
去年の2月に世界で初めて、
クローン技術を利用してES細胞を作成するのに成功したのですが、
今回は、実際に病気の患者の皮膚細胞の核を使ったこと、
そして、クローン胚からES細胞を得る割合が去年よりも高くなったことが、
画期的な成果とみられているようです。

いきなり、冒頭で、こんなことを取り上げたのは、
決して、生殖技術の進歩に感心したからではなくて、
世界最先端の生殖技術と言えども、新しい生命が誕生する力の源は、
やはり、女性に備わった生殖力なのだということを、
改めて、感じたからなのです。

なぜなら、今回の韓国の研究の成果とされているのは、
ES細胞の作成の成功率が、去年の10倍以上になったことなのですが、
その原因は、若い女性の卵子や質の良い卵子を使ったからだというのです。


今週の更新情報です。

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            ★今週の更新情報★
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2005年5月18日 リンク集に「ルナホリスティック治療院」を追加しました。
http://www.akanbou.com/link/main.html
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上記の記事についてのご質問等は、下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com


━[連載コラム]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

        気 功 的 生 活 の す す め

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http://www.akanbou.com/column/kikou-top.html

妊娠する力、生殖力って、自分で鍛えられないものですかね?
筋力トレーニングに励めば、筋骨隆々になるように。

卵巣や子宮などの生殖器官をコントロールしている生殖ホルモンの分泌は、
私たちの意のままになるものではありません。

ですから、ホルモンの分泌バランスが悪いからといって、
何を、どうすればよいのやら、途方に暮れてしまうわけです。

ところが、意識のコントロールが直接及ばない内分泌系、自律神経系も、
"呼吸"を通して、働きかけることが出来るようです。

気功による"妊娠しやすいカラダづくり"です。


━[気功的生活のすすめ]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

       第24回 気功での呼吸で心と体のコリ解消
 
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気功にとって大切なものの一つに、呼吸があります。

この呼吸が、生きる上で大切なものというのは言うまでもありませんが、
もっと気が付かない所で色々な心身の作用に繋がっているのです。

呼吸には、肋間筋を中心とした胸で行う胸式呼吸と、
横隔膜を使う複式呼吸があります。

何気なくしている胸式呼吸は、
多くのストレスや肉体的不調を抱えている場合、
呼吸が浅く速くなってしまいます。
すると、首や肩など、
上半身に自分では気がつかない力や緊張が入ってしまうため、
血行が悪くなりコリに悩まされることになります。
肩や首のコリ、肩が上がらない、
頭痛・眼精疲労などもここからくる場合も多いものです。

また、心の面でも呼吸はとても関係してきます。

ストレスにて呼吸が浅くなり、
胸や息がなんだか苦しいなどもその一つです。

いい呼吸は、心身に深い影響を与えます。
呼吸を整えるという意味でいい呼吸は、
呼吸のリズムや呼気と吸気の割合を調整し、
自律神経系の調節能力を高めるとともに、
横隔膜の活動範囲を広げ動かす事で内臓の機能を活発にします。

特に気功で基本になるのは腹式呼吸。

このお腹で呼吸をすることで、横隔膜が上下運動し、
腹部の前後運動によって内臓をマッサージします。

そのため血液の循環が盛んになり、
内臓の蠕動運動が促進されるのです。

腹筋を使う事もあり、
まさに腹に力が入る感じになるという訳です。

この腹式呼吸は、腸を動かすため便秘にも効果があり、
重力や筋肉の衰えで下がってきた内臓を引き上げ血流もよくなり、
冷えも解消されます。

もちろん、自律神経系にも効果があるので、
心身ともによいことと言えるでしょう。

なんだ、簡単なことだわ〜と、皆さん思うでしょう。

でもこの腹式呼吸を含めたよい呼吸というのが、
なかなか出来ないのです。

お腹がきちんと上下しない、
息を長く十分に吐ききることが出来ないなど、
簡単なはずのことが意外に難しい。

気功は、イメージを使って深い呼吸を促し、
体の力を抜いてリラックスすることで、
いい呼吸が出来るように練習していきます。

普段当たり前にしていること。
意識していなかったことの中に、
忘れてはいけない大切なものがあるのです。

よい呼吸をすることで、
体の疲れや緊張などいつの間にか入っていた力を抜いて、
新たなエネルギーとともに沢山の酸素を一杯吸い込み、
心も体も一新。

いつも喉元まで押し留めていたストレスや疲れを一気に気功で吐いて、
すっきりしませんか。

■いで先生へのご感想やご意見はメールでどうぞ。
news-master@akanbou.com


━<今日から実践できる妊娠術>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

         "妊カラ"ウィークリー【3】

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"妊カラ"ウィークリーです。

血液の巡りを良くすることが妊娠や出産にとってとても重要なのは、
全く、疑う余地がないところです。

皆さんからお寄せ頂く希望もダントツで多いテーマです。

ところで、経験がある方は覚えておられるかもしれませんが、
手術の前に医師は、アスピリンをとらないように指示します。
それは、アスピリンを飲むことで、血液がかたまりにくくなって、
手術時の出血が長引いてしまう恐れがあるからです。

ところが、本当を言えば、アスピリンだけでは、片手落ちで、
しょうがやにんにく、木くらげ等も、
控えるように指示する必要があるのです。

実は、これらの食品もアスピリンと同じメカニズムで、
血管を拡張させ、血液をかたまりにくくさせることによって、
血液の巡りを良くします。

逆に、血液をかたまりやすくする食品はと言えば、
チーズやステーキのような高脂肪食品です。

このように、血液の流れは、食事の傾向によって、
私たちが思っている以上に左右されるものなのです。

そこで、血液の巡りを良くする食品10選をご紹介してまいります。

まずは、最右翼である「しょうが」です。

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        「血液の巡りを良くする食品10選」 

            〈その1〉しょうが  

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これまでも、度々、取り上げてきました。
そして、このシリーズの初回にもってきました。

血管を拡張させ、血液の巡りを良くし、身体を温めてくれる、
そんな食品の最右翼が、「しょうが」なのです。

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有効成分は、ジンゲロール
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しょうがを食べると血管が拡張し、血流が良くなるのは、
しょうがに含まれる「ジンゲロール」の働きだと考えられています。

なんと、例のアスプリンによく似た化学構造をもった物質で、
トロンボキサンA2という、
血液を固まりやすくさせる物質の働きを抑制します。

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1日に10グラムが目安
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食べる量としては、1日に10グラム程度をが目安です。

ただし、チューブ入りのしょうがの場合は、
ジンゲロールの量は、生しょうがの半分程度だそうです。

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生姜湯
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生姜湯は、湯の中にすり下ろした生姜を入れて飲みます。

◆生姜湯の作り方

1.親指大の生姜をすり下ろし、紅茶こしに入れる。
2.上から熱湯をかけて、湯飲み茶碗いっぱいにする。
3.黒砂糖、ハチミツ、プルーンなどを入れて飲む。

これに滋養強壮作用がより高まる葛の粉を少し加えると、
保温、発汗、健胃作用がさらに強化されます。

しょうがを使った料理のレシピは、
http://www.kikkoman.co.jp/homecook/series/syouga02.html

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ジンゲロ−ル以外にも豊富な有効成分
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しょうがは、強い抗酸化作用や殺菌作用も有します。

そして、特筆すべきは、
セックスミネラルと呼ばれる"亜鉛"も含まれています。

最後に、ジンゲロールは空気に触れることで、
急激に損失してしまいます。
調理後は、出来るだけ早くに食べることが大切です。

また、しょうがをおろして保存する場合でも、
おろした後、すばやく袋に入れて、
袋をひらたくし、冷凍庫で保存するようにしましょう。
1ヶ月程が保存期間の目安です。


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        "妊カラ"ウィークリー Q&A   

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"妊カラ"ウィークリーに寄せられた質問にお答します。

【Q】

低温期に豆乳を飲むと妊娠しやすくなると聞きますよね。
だけど最近知ったのですが低温期に豆乳を飲んでると、
体温が乱れたとか、周期がおかしくなったとか、
いったい豆乳は低温期に必要なのでしょうか?

【A】

低温期に豆乳を飲むのは、
以前に取り上げた高温期にグレープフルーツジュースを飲むのと同様、
不妊に悩む女性には、広く受け入れられているようですね。
同じような質問をたくさん頂いています。

豆乳を始めとする大豆食品には、
イソフラボンという植物性エストロゲンが含まれることが、
確認されています。

植物性エストロゲンというのは、
卵巣から分泌されるエストロゲンに似た働きをするために
そのように呼ばれるのですが、
更年期にエストロゲンが減少した場合には、
代替ホルモンとして作用するようです。

ですから、大豆食品を日常的に食べる日本の女性は、
そんな習慣のない欧米の女性に比べて、
更年期障害や骨粗鬆症の発症率が低いのではないかと、
考えられているようです。

さて、低温期は、エストロゲンの分泌が増加し、
子宮内膜を厚くし、着床環境を整えることはご承知の通りです。
ですから、低温期に植物性エストロゲンを含む豆乳を飲むことで、
エストロゲンを補充することになり、
より、妊娠しやすくなるのでは、という発想なのでしょう。

ところが、人間の生殖システムは、
そんな単純なメカニズムでもないようです。

確かに、更年期のように、
エストロゲンが減少し、不足している状態では、
本来のエストロゲンに代わって、植物性エストロゲンが、
エストロゲン受容体と結合し、結果、補うような格好になるようです。

ところが、生殖年齢にある女性の場合は、
排卵前には、エストロゲンが大量に分泌されます。
そんな中で、植物性エストロゲンをせっせと摂取することで、
エストロゲン受容体と結合してしまうと、
本物のエストロゲンよりも活性の低いことから、
エストロゲンの本来の働きを弱める結果になる可能性があるようです。

ですから、取り過ぎは禁物、という、
ごくごく常識的な答えになってしまうのですが、
あくまで、個人差が大きいようです。

例えば、イタリアの研究では、
体外受精を受けている女性に植物性エストロゲンのサプリメント、
50mgを摂取することで、採卵数、着床率、妊娠率ともに、
向上したという臨床試験の結果も報告されています。
http://www.fertstert.org/article/PIIS0015028204023568/abstract

反対に、植物性エストロゲンを含むクローバーを大量に食べた羊が、
不妊になってしまったオーストラリアの話しは有名です。
また、欧米の女性が大豆食品を健康食品として食べた結果、
低温期が長くなったり、月経不順になったりすることから、
妊娠を希望する女性は、大豆食品を控えるべきだと指摘する学者もいます。

はたまた、大豆食品を大量に食べる男性は、
精子の数や運動率が低下して、男性不妊の原因になるとの報告もあります。

整理してみますと、
昔から大豆食品を食べる習慣のある日本人が、
世界的にみて、子供が出来にくいというような話しはありません。
ですから、大豆食品を食べることで不妊になるという、
そんな欧米の一部の学者の説は説得力がありません。

ただし、大豆に含まれる植物性エストロゲンは、
摂取の仕方によっては、生殖に何らかの影響を及すようです。

前述のように、取り過ぎることで、
逆にエストロゲンの働きを低下させてしまい、
サイクルが乱れたり、月経異常を起こしてしまうことも有り得ます。

ですから、植物性エストロゲンと言えども、
やはり、取り過ぎは禁物ということです。

◎〈今日から実践出来る妊娠術〉"妊カラ"ウィークリーで、
 希望するテーマやご質問があれば、どしどし、メール下さい!
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皆さんからの妊娠報告をお待ちしています
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■編集後記 
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低温期に豆乳は本当ですか?という質問は、
高温期にグレープフルーツ、に次いで、多く寄せられた質問でした。

グレープフルーツにしろ、豆乳にしろ、
健康にプラスになる食品であることは間違いありません。
ただ、ことさら、それらを食べることで、
妊娠しやすくなることは、残念ながらありませんし、
豆乳のように取り過ぎると、逆にマイナスになりかねません。

いずれにしても、不妊の期間を経験すると、
妊娠に良い、という噂への集中力は相当なものです。

ですから、驚くほど、まことしやかに広まってしまうのでしょう。

すべての食べ物には、
人間にとって、有用な成分が含まれている訳ですから、
あながち、嘘ではないのでしょうけど。

なかには、植物性エストロゲンなんか含まれていないものまで、
高いお金をかけて、せっせと食べたり、飲んだりしているのを聞くと、
ちょっと、どうかなとは、思ってしまいます。

いずれにしても、結論はというと、
「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということになりますでしょうか。

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妊娠しやすいカラダづくり No.105
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【発 行】 株式会社ライフケアマネジメント内
      [妊娠しやすいカラダづくりプロジェクト]
【発行責任者】細川忠宏(不妊カウンセリング学会所属)
【編 集】 酒井奈緒
【監 修】  荻田浩司(内科医・医学博士)
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