ドクターにインタビュー

vol.08

【2】健全な卵子を育むためには?

出居 貞義 先生(大宮レディースクリニック院長)

出居 貞義

【2】健全な卵子を育むためには?

細川)
食生活や生活習慣は卵子や精子の質にそれほど大きな影響を及ぼしているのでしょうか?
Dr.)
卵子の質に最も影響を及ぼすのは年齢ですが、 私は、妊娠できる力を備えた卵細胞が育まれるに重要なポイントが3つあると考えています。
細川)
どうすればよい卵子ができるのか、 このサイトの読者の方々にとっての一番の関心事だと思います。
Dr.)
そうでしょうね。 それは、卵細胞がよく発育する環境をつくること。 そして、卵細胞の増殖に伴う活性酸素の害をいかに防ぐかということ。 最後に、適度な卵巣刺激を行うことです。
細川)
卵子の発育環境と活性酸素対策、そして、卵巣刺激ということですね。
Dr.)
順番に説明していきましょう。 まずは、卵細胞がよく発育するためには、 卵細胞の増殖が十分出来る栄養的な条件を満たしていなければなりません。
細川)
卵細胞が成育するための栄養が必要だということですね。
Dr.)
そうです。次に、活発な細胞の分裂、増殖に伴い、活性酸素が発生しますが、 その害を消去する力が十分に備わっている必要があります。 もしも、抗酸化力が弱くなっていると卵細胞がダメージを受けて、 成育が阻害されるおそれがあります。
細川)
高い抗酸化能力が必要だということですね。
Dr.)
はい。そして、適切な卵巣刺激も大切です。
細川)
卵細胞の成育に必要とされる栄養環境も、活性酸素の害から卵細胞を守る抗酸化能力も、 いずれも、バランスのよい食生活や健康的な生活習慣によって得られるというわけですね。
Dr.)
そういうことです。 また、血流が悪いと、それらの栄養素や抗酸化物質が十分に供給されなくなるおそれが出てきます。 卵細胞の成育に不可欠な栄養素や抗酸化物質が不十分なままで、 いくら卵巣を刺激しても質のよい卵を得ることは難しくなるわけです。 適度な運動で血流をよくすることも大切なことです。
細川)
健全な卵子を育み、妊娠する力を高めるには、 まずは、食生活や生活習慣を改善することが大切だというわけですね。

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