HOME妊娠への5つのステップ 》 ステップ4・ストレスとうまく付き合う
 
 
   
 
アメリカのハーバードメディカルスクールが開発したプログラムです。
実際のプログラムに入る前にプログラムに関して少し説明します。
■認知行動療法※にもとづいたプログラム
このプログラムは、ハーバードメディカルスクールが、
不妊によって精神的に大きな苦痛を受けている女性の為に開発されたもので、
認知行動療法とよばれる心理療法にもとづいています。
■効果は実証済み
この不妊のための心理療法プログラムは、
実際の不妊に悩む女性を対象とした大規模なテストを繰り返し実施しており、
いずれのテストにおいてもプログラムを実施することで、
妊娠率が明らかに上昇したことが確かめられています。

■強いストレスを長く受けている女性ほど効果的

テストの結果で、最も興味深いのは、
もっとも高いレベルのストレスを受けていた女性ほど、
プログラムの実施による妊娠率が高かったことです。
このことは、ストレスがいかに生殖機能に影響を与えているのかを物語っていると言えます。
■方法はそれほど重要ではない
さらに、興味深いのは、精神的な苦痛を和らげる方法はそれほど重要ではないということ。
要するに、決まった方法しか効果が期待出来ないということは決してなく、
いずれの方法によるものでも 精神的な苦痛を緩和することによって、
確実に妊娠する可能性が増大するということです。
自宅で一人で実践することが可能です。
※行動認知療法とは
ある人がもっている自分自身に不都合・不利益をもたらす物の見方や考え方をもっと適切な物の見方や考え方に変えるもの。それによって、その人の悩 みや苦しみを軽減させたり、その人の行動パターンを改善しようとしたりす るもの。 (白髭内科医院カウンセリングプログラムより)
 
[セッション1]   リラクゼーション反応(The Relaxation Response)
[セッション2]   GUIDED IMAGERY(More Relaxation Techiniques)
[セッション3]   自分のしたいことをする(Be Good to Yourself)
[セッション4]   マインドフルネス(Mindfulness)
[セッション5・6] 認知の歪みを直す(Cognitive Restructuring)
[セッション7・8] 感情を表現する
[セッション9]   お互いに耳を傾ける
[セッション10]  どのようにノーを言うか
[セッション1]
リラクゼーション反応
(The Relaxation Response)
まずは、1日に10〜20分もあれば、実践できる簡単なリラックス法です。
ハーバードメディカルスクールのベンソン博士が開発した 「リラクゼーション反応」です。
(1)静かに楽な姿勢で座る。
(2)目を閉じる。
(3)全身の力を抜く、足先から順に顔までほぐしてリラックスする。
(4)鼻で呼吸する。呼吸を意識する。
静かに息を吸い、はくときに「ひとーつ」と数える。
静かに、自然にこれを繰り返す。
(5)10〜20分繰り替えした後、目を開けて時計を見る。
目覚まし時計を使ってはならない。
そのまま目を閉じて1〜2分。
そして、目を開けて2〜3分静かに同じ姿勢を続ける。
(6)自分が上手く出来ているかどうか気にしない。
リラックス反応が自然に起こるのを待つ。
雑念が浮かべば、それにつきあわないで無視し、
静かに息を吸い、息をはくときに「ひとーつ」と数える。
 
これを1日に1〜2回、1回に15〜20分毎日実行します。
ただし、食後2時間は行わないようにします。
毎日、実行することが大切です。

ただし、実行できなかったからといって自分を責めたり、罪悪感を感じる必要は全くありません。
次第に、精神的な心地良さを感じてきたらしめたものです。
そうなれば、今度は、実行しなければ落ち着かなくなってくるでしょう。

周期毎に期待と失望を繰り返していると、
自分のカラダと言えども、思い通りにならないことを思い知らされるかもしれません。
もし、そんな精神状態であれば、このリラクゼーション反応の実践によって、
自分の神経がとても尖っているのが分かります。
また、自分のカラダに対して、 夫に対して、
あるいは、理解の乏しい家族や医療スタッフへの怒りを 知ることになるでしょう。
そして、いかに自分が耐えてきたかを覚ります。
大切なことは、妊娠のためにプログラムを実践するのだと考えないことです。
妊娠に意識がいったままだと本当のいリラックスは得られません。
プログラムを実践する目的は、自分の生活、いや、人生を取り戻すことですから。
 
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[セッション2]
GUIDED IMAGERY
(More Relaxation Techniques)
さらなる、リラクゼーション法です。
これは、ガン患者が化学療法の副作用や痛みを低減させるために使われる手法です。
そして、深い心の平穏を得ることが出来ますから、
生活の質を向上させることになるとてもパワフルな方法です。
効果的に実践するために、 イメージに相応しい音楽を聴きながら行うと良いでしょう。
(1)静かな場所でリラックスして座る。
(2)ゆっくりと、深く、数回呼吸する。
(3)心の中にあなたが好きな場所を思い浮かべる。
そこではあなたはとてもリラックス出来る場所。
(4)あなたはその風景の中でぶらぶら歩いたり、座ったりし、
ゆっくりと景色、音、香りを感じ、味わう。
(5)もしも、そこが屋外ならば、空に色をつけ、雲を浮かべる。
木々の緑や草を眺める。
もしも、そこが海岸ならば砂浜に打ち寄せる波、空を旋回する鳥を見つめる。
(6)今度は匂いに意識を集中する。
牧草地では草の匂い。
森林では湿った葉の匂いを深く吸い込む。
海岸では潮の香りを。
(7)次は、音を聴く。
リスの鳴き声。鳥のさえずり。
船に打ち付ける波の音。
子供の遊ぶ声。軽音楽。窓にうちつける雨音。
(8)感覚に意識を集中する。
背中に感じる太陽のぬくもり。
顔にかかる雨。
芝生を裸足で歩く。
砂浜を素足で歩く。
(9)イメージの感覚にひたる。
快適、喜び、平穏。
もしも、不安な考えがおこったら、それをみつめ、
それから、あなたの周囲の景色、香り、感覚に戻る。
イメージするということが最初は上手くいかないかも知れませんが、
心配することはありません。
誰しもはじめは上手くいかないものです。
よくアドバイスするのは、
魔法のじゅうたんに乗ってあなたの好きな場所に移動することをイメージする方法です。
もしくは、ピーターパンのように自らが空を飛んで移動するのを イメージします。
■簡単なリラックス法(ミニバージョン)4つ
リラクゼーション法にはさまざまな方法があります。
ここで、ミニリラクゼーション法という簡単な方法をいくつか紹介します。
日々の生活の中で不安にさいなまれたり、
気持ちの動揺、落ち込みに襲われたりしたときに、
周囲の他人に気付かれることなく実践できるものです。
そして、直ぐに効果があらわれ、
気持ちが落ち着き、リラックスを取り戻すことが出来ます。
そんな簡易リラックス法である4つのミニバージュンを紹介します。
 
[ミニバージョン(1)]
(1)楽な姿勢で座るか横になる。
(2)深く、ゆっくり、呼吸する。
胸やお腹の動きに意識を向ける。
(3)手をへお腹の上、ちょうどおへその上に軽く置く。
そして、息を吸い込んだ時にお腹が数センチ膨らむのを妨げない程度。
(4)そして、息をはいた時にお腹が数センチへこむのに意識を向け、
お腹の動きに合わせて胸が上がることにも意識を向ける。
 
 
[ミニバージョン(2)]
(1)胸式呼吸から、深い腹式呼吸に変える。
(2)10から0へひと呼吸毎にカウントダウンする。
ゼロまで数え終えたら、よりリラックスしているはず。
もしも、そうでなかったら、もう一度やり直す。
      
 
[ミニバージョン(3)]
(1)胸式呼吸から、深い腹式呼吸に変える。
(2)息を吸う時に、ゆっくりと1から4まで数える。
(3)息をはく時には、今度はゆっくりと4から1まで数える。
これを数回繰り返す。
 
 
[ミニバージョン(4)]
(1)胸式呼吸から、深い腹式呼吸に変える。
(2)今度は、それぞれの方法で呼吸し、
それぞれの呼吸毎に2〜3秒の間、止める。
これを数回繰り返す。
 
このミニバージョンは日常生活の色々な場面で実践可能です。
不妊治療を受けている方は、 待ち合い室で、また、検査や治療中に実行してみて下さい。
その効果に驚かれるでしょう。
 
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[セッション3]
自分のしたいことをする
(Be Good to Yourself)
 
ともすれば、自分のやりたいことよりも、
夫の好みを優先させていませんか?
そして、家族の中で自分はお世話をするであると、
自分の役割を決めつけていませんか?
そんな女性であれば、自分に気を使われるよりも、
他人に気を使うほうが楽に感じるものです。
悲しいかな、いつも自分の感情や欲求を否定していると、
日常生活で誰だって感じるいらいらや怒りなんかも飲み込んでしまいます。
そして、結果として心身の健康を損なうことになりかねません。
このセッションのテーマは、
いかに自分の楽しみや興味に持てることをみつけ、
それを日々の生活の中で自分を満たしてくれるものとして、
実行していくことです。
その前に、“自分のしたいことをする”ことが、
いかに健康に貢献するかをしっかりと認識する必要があります。
それでは、セッションの実践です。
紙と鉛筆を用意して、
自分にとって楽しいこと、
喜びに感じること、
前からやってみたいと思っていること、
全て書き出してみましょう。
どんな些細なことでも構いません。
それでは、紙に丸い円を描いてみましょう。
そして、円グラフのように、
平均的な1日にあなたがどんなことにどれくらいの時間を費やしているのか、
あなたの24時間を書き出してみましょう。
睡眠、仕事で半分以上を占めるでしょうか、
出来るだけ正確にそれぞれの区分に、
行動内容とそれにかける時間を記入します。
あなたの1日の円グラフが完成したら、
次に先程の「やりたいこと」リストを横においてみましょう。
そして、あなたの“やりたいこと”が実際に円グラフにありますか?
また、あればどれくらいの割合でしょうか?
いかがですか?
どのような具合でしょうか?
十分に自分のやりたいことをやっていて、
その時間もとれているという人は少ないはずです。
それでは、自分のやりたいことをやるために、
円グラフの構造を変えてみましょう。
やりたいことを入れるすきまがほとんど見つからないという場合は、
なんとかやりくりする必要があります。
なんとなく無為に過ごしていたようなところはカットしましょう。
工夫することで時間を短縮出来るものは短縮してみましょう。
そして、1日に30分から1時間、
1日の48分の1から24分の1、たったそんな割合なんです!
それくらいは自分が心底、楽しめるものをやる。
それは、医師が処方してくれる薬と同じようにあなたの健康にとって、
とても大切なものとなるでしょう。
 
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[セッション4]
マインドフルネス
(Mindfulness)
 
不妊期間が長くなると、
行動や考えは、毎月のサイクルがベースになってしまいがちです。
治療を受けている方は、 そこに治療内容がプラスされます。
そうすると、次第に、それまで意識にあったさまざまな事柄が、
こぼれ落ちていきます。
そして、“心ここにあらず”という状態に近くなってきます。
人間は、大人になればなるほど、
昨日はあれをするのを忘れたとか、
今日中にあれもやっておかないといけないとか、
さっき、あの人が言ったことはどんな意味なのかとか、
いろいろな考えが心に湧いてきて、
目に入っているものを見ていないことがよくあります。
これも、“こころがここにない”状態です。
マインドフルネス、を一言であらわすと、
今、やっていることに最大限の注意を向けること、となります。
たとえば、ご飯を食べているときには、たべることに集中する。
歩いているときには歩くことに集中するのです。
そうすれば、自然にゆっくりとした動作になります。
なぜなら、食べること、歩くことに注意深く、丁寧にしていけば、
自然にゆっくりにならざるを得ないのです。
そして、呼吸に集中することは、自分に返ること、
ということになるのです。
マインドフルネスの一例です。
(1)オレンジを手にとって、表面の模様をみつめ、もった感覚や匂いに集中する。
(2)ゆっくりと皮をむく。柑橘に香りに集中する。
(3)ていねいに一つ一つの実を分け、それぞれの形や大きさの調和に意識を向ける。
(4)ひとつの実を口に入れ、溢れ出る果汁を味わう。
(5)ゆっくりと食べる。
 
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[セッション5・6]
認知の歪みを直す
(Cognitive Restructuring)
 
このセッションでは、 不妊に悩む女性が、
いかに、ついついマイナス思考に陥りがちであるのか、
そして、それを前向きの思考にかえることに挑戦するのがテーマになります。
なかなか子供が出来ない期間が長くなると、
自分には子供を生み育てる資格がない、とか、
この先、子供が出来ない、というような考えが押し寄せてくるものです。
そんな声がどこからか聞こえてきては、
消え、また、聞こえては消えていきます。
そして、そんな聞こえない声は、ストレスを増大するものです
そんな声を明らかにし、
その声はどこから聞こえてくるのかを突き止め、
そして、それは一体正しいのかどうか、
確かめます。
それでは、あまり深く考えないで、
あなたの心に繰り返し、
あらわれる声をすぐに書き留めてみます。
そして、あなたは一体、誰の声を聞いているのか?
あなたのお母さんなのか、お父さんなのか、兄妹なのか、
あなたに批判的なおばさんなのか。
否定的な考えをかえるための基本的な訓練は、
それについて自分で自分に4つの質問をすることです。
(1)この考えは自分のストレスの原因になっているのだろうか?
(2)この考えを自分はどこで教えられたのか?
(3)この考えは論理的なのか?
(4)この考えは正しいのか?
これらの質問の目的は、その考えと向き合うこと、
そして、その考えの源を突き止めること、
さらに、どんな影響を及しているのかを知ること、
その考えが正しいものなのか論理的に確認することにあります。
もしも、自分だけで判断できなければ、
判断できる誰かの助けが必要です。
 
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[セッション7・8]
感情を表現する
 
このセッションのテーマは、いかに辛い感情を完全に表現するかです。
それもその苦しみの原因となっている人を非難することなしに。
不妊に悩む女性の抱える最も強い感情の一つは、“怒り”かもしれません。
そして、もし怒りを感じたら、
あなたがどのように感じたのか、
なぜそのように感じたのかを正確に書き留めて下さい。
すべて出し切ってみて下さい。
なぜなら、感情を心の奥底にためていると、
より悪化します。
日記をつけ始めましょう。
1日にたった10分で構いません、
振り返りましょう。
自分の感情をあらわすことは、
あなたにとっての重荷を降ろすことになるのです。
決して怒りの感情に制限を設けてはいけません。
全てのあなたの感情を日記にあらわしましょう。
そうすれば、あなたの感情やストレスを新鮮な目でみつめることができ、
よりクリアに考えることができるようになることでしょう。
 
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[セッション9]
お互いに耳を傾ける
 
このセッションは、家で二人で行います。
お互いがお互い交互にに耳を傾けあいます。
3つのテーマで話します。
まず、1つ目は、
これまで打ち明けていない、パートナーの好きなところ、
そして、2つ目は、
これまで話したことがない、二人について好きなところ、
最後の3つ目は、
これまで言ったことがない、二人の関係について好きなところ、
このようなコミュニケーションは、
不妊に悩む間にひびの入った結婚生活を修復してくれるでしょう。
男性と女性では、不妊に対して異なった視点で考え、悩むものです。
治療を受けるべきかどうか、
受けるのであれば、どこ迄の治療を受けるのか、
その他、二人の考えの相違を明らかにし、
お互いに納得の行く考えに到達するために、
このセッションはとても有効です。
さらに、不妊期間中のコミュニケーションに止まりません。
その後の結婚生活における夫婦の関係をより強固なものにするためにも、
大変有効であることを実感されることでしょう。
 
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[セッション10]
どのようにノーを言うか
 
最後のセッションでは、
罪悪感なしに、いかに、ノーと言うか、がテーマです。
要望に対して3つの異なる断わる方法を教えてくれます。
一つは、ただ単に、ノーです。
二つ目は、ノー、ただし、これこれはどうですか?
という風に代替案を出して断る。
最後は、ノー、なぜなら、 という風に理由をつけて断る。
 
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■忘れてはならないホルモン製剤の影響
このプログラムを実践することで、
心の平穏やバランスを取り戻し、緊張をほぐしてくれることでしょう。
中でもミニバージョンは、既にお話したように、
日常の生活でいつでも、どこでも実践することが可能で、
直ぐに効果を得ることが出来ます。
不妊治療を受けている女性へ心に留めて頂きたいことがあります。
それは、ホルモン剤を使っていると、
気持ちが急に予期せぬ変化に見舞われたり、
急に落ち込んだりする場合があります。
そんな時は、薬の影響が懸念されます。
これまで経験したことのない精神的な変化が起こった場合は、
薬を処方した医師に相談するようにしましょう。
また、薬を処方される時点で予め、
メンタルな部分に影響を及す副作用がなにかどうかを、
確認することも大切です。
生殖機能に大きく影響を及すメンタルな変化は、
なにも子供が出来ないことや、
周囲への気づかいからのストレスのせいばかりではありません。
 
(1)Robert L. Barbieri , M.D, Alice D. Domar , Ph.D., & Kevin R. Loughin , M.D. 6STEPS TO INCREASED FERTILITY  Harvard Medical Shool Book
(2)Alice . Domar , Ph.D., Conquering Infertility
 
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